昨今、大衆酒場のニューオープンが続く亀戸に、素敵な煮込みと魚のお店が加わりました。2018年末にオープンした「梅田屋」です。兵庫県出身、30代のご主人が開いた居酒屋で、厨房を囲むL字のカウンターと、6人ほどで使える個室というコンパクトなつくり。ご主人とお客さんの距離が近く、会話もまたお酒の肴です。
お通しには、その日の煮物や炒めものなどといっしょに兵庫の竹泉お燗酒が供されます。お酒は、日本酒ファンの間では知られた酒屋、酒のはしもとから仕入れているそうです。
樽生ビールは薄いグラスで供されるサントリープレミアムモルツ(490円)。酎ハイ類に個性があり朝日レモンサワーやスーパーサワーなど様々。価格は値段がかわって390円からとリーズナブルに。スーパーサワーは、酎ハイの上にシャーベットをトッピングした”フロート”タイプで、ブラッドオレンジが人気。
さらに平日の開店から19時まではハッパーアワーで酎ハイ200円と、センベロ的な利用も可能です。
それでは、レモンサワーで乾杯!
甲類からつくる酎ハイなので甘くなく、ガス圧もしっかり。たっぷりカットレモンが入っていますので、二杯目は酎ハイのおかわりでも十分酸味と風味がつきます。
美味しい肴で、しっかりとポリシーのある日本酒を飲ませてくれるのが梅田屋。西日本の酒蔵を中心に、季節感があって酵母や酒米にも特長をもった銘柄がずらりと揃います。飲み方も提案されていて、どれを飲もうか悩ませてくれます。
日本酒だけではありません。メニューをめくるとフランスのワインマップが。
ヴィーヴァン倶楽部が選ぶワインたち。ボトル単位の販売で、3名以上できたら一本ムスーをお願いして、景気良く行きたいものです。
調理の専門学校を卒業して、飲食一筋のご主人。高級和食から街の飲み屋さんまで経験され、そうして独立されたのが「梅田屋」です。
メニューの筆頭にある牛煮込み(480円)がこちら。ワインを使いクタクタになるまで煮込んだもの。きつね色になった豆腐の色合いも食欲を擽ります。プレミアムモルツや酎ハイもよいですが、フルボディな日本酒とあわせ、梅田屋ならではのマリアージュを探ってみるのも良さそうです。
見た目ほど脂や濃さは感じず、後味のよさを感じます。食べごたえたっぷり。
調理専門学校に通うとき、学校に近い鮮魚店で住み込みで働きながらという生活を送られていたそう。生まれの兵庫の鯛などをつかった刺身は、ご主人のそんな背景がつまった一皿。日替わりの刺身は、今日はトロタク。刺身3点盛り1,280円も盛りがいいと評判です。
カウンターの角に置かれた火鉢がアクセント。えいひれなどの炙りを頼むのも楽しみのひとつ。
日本酒ファンや亀戸の酒場を愛する人達の間で、じわじわ注目度を揚げているお店。ご主人のお人柄や料理の良さもあって、これからますます人気店になっていくはず。皆さんもお近くでしたらふらっと覗かれてみてはいかがでしょう。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
梅田屋
https://twitter.com/umedaya_kameido
東京都江東区亀戸5-16-3
17:00~24:00(昼営業あり、詳しくはお店へご確認ください・基本無休)
予算2,500円