安里「一番餃子」 那覇の夜に横丁はいかが?二軒目に立ち寄りたい店

安里「一番餃子」 那覇の夜に横丁はいかが?二軒目に立ち寄りたい店

那覇の夜。皆さんのお気に入りルートはありますか?せっかく来たのですから、最初の夜は地元の人が集う郷土料理の店で泡盛に舌鼓を打ちたいものです。でも、一軒目でおとなしく帰らないのがこの記事の読者さんだと思います。

そこでオススメしたいのが那覇市安里にある「栄町市場」です。観光客で賑わう国際通りから徒歩圏内、近くには沖縄都市モノレール「ゆいレール」の安里駅もありアクセスの良い場所。それでいて、戦後復興時の闇市の雰囲気をそのまま残したノスタルジーたっぷりな”横丁”です。

 

栄町市場は、かつて沖縄県立第一高等女学校があった場所。この地は、沖縄の戦前・戦中、そして復興から現代に至るまで、多くの人々の人生が交差しています。

小さな店舗がずらりと並び、昼間は食材などの小売店が開き、夜になればこの通り、ディープな雰囲気の飲み屋街に姿を変えます。年配の方だけでなく、最近は話題の店を求めて若い人も多いと聞きま。

 

そんな栄町市場の入り口にある「一番餃子」は、ふらりと入りやす餃子飲みの店です。冬でもコートいらずの那覇は、年中開け広げて店先でもオリオンビールを傾ける人たちで賑わいます。

 

爽やかトークの中国人や、沖縄で生まれ育った店員さんが、アジアののり全開で楽しくもてなしてくれるお店。お客さんは台湾から来た旅行者もいて、ときどき中国語でのオーダーも飛び交います。台湾と沖縄本島は、大阪よりも近い距離。いい塩梅にここは混ぜこぜ感です。

乾杯はもちろん、沖縄のスリースター・オリオンの生ビールです。では乾杯!

 

餃子と台湾・大陸料理の店ですが、お酒は沖縄そのもの。泡盛と中華の組み合わせ、沖縄だと違和感ゼロで不思議な一体感が楽しめます。泡盛は350円がほとんど。シークァーサーサワーなど酎ハイ・泡盛ハイは400円ほど。

 

看板料理はもちろん焼餃子と水餃子なのですが、飯類、麺類、そして酒の肴が充実しています。遅い時間は屋台飲み屋として賑わう理由は、この品揃えに魅力があるからでしょう。

とくに鴨は頭、舌、ハツ、砂肝、足と勢揃い。

 

あさりネギ漬け、酔鶏など興味を引くものがあれば、その下にはミミガーやラフテーといったおなじみ沖縄料理も並びます。

 

酒の肴におすすめしたい、鴨の足。1本300円と手頃ながら、しゃぶりがいのあるおつまみです。

 

甘めに煮込まれ、風味には八角や茴香のような独特の香辛料。これが泡盛をとにかく誘います。

 

そして、お待ちかねの餃子の登場。にんにくが効いたジューシーな餡がたっぷり入った焼餃子は10個で550円。しっかりボリュームがあるのですが、これが二軒目のお腹にもぺろりと吸い込まれてしまう食べ飽きない美味しさです。

 

皮はやや厚目で、焼面はぱりっと、全体的には肉汁をたっぷり吸ってもちもちです。噛むほどに旨味がでてきて、お酒が進むこと間違いありません。

 

泡盛を頼んだら、なんということでしょう!

水割りではあるのですが、まさか430mlは入るような酎ハイタンブラーで来るとは。しかもかなり濃い目。餃子と鴨の足を肴に、今夜は二軒目で出来上がってしまいそう。

一緒に飲んでいた台湾人の方はここの常連だそうで、みんな美味しいものが大好きですね!

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

一番餃子
070-5371-8091
沖縄県那覇市字安里388-5
17:00~24:00(月定休)
予算2,000円