クラフトビールというジャンルが「ブーム」から安定期に以降しつつある現在、老舗のビアバーだけでなく、街の居酒屋や立ち飲みでもクラフトビールや海外ビールの文字を見かけることは当たり前になりました。
そんな今だからこそ、「もっと!もっと!」を追求した専門店の存在が必要なのかもしれません。
神田にオープンした「びあマ神田店」は、都心で徹底的にクラフトビールを楽しみ尽くしたい人にとっては最高の一軒でしょう。樽生は常時8タップを使用し、売り切りで銘柄が変化。ナイトロが2タップ、スタウトやポーターが楽しめます。これに加え、およそ800種類のボトルビールがあるのですから、もう圧倒的としか言えません。
女性のお一人様でも入りやすい、おしゃれなカフェ風です。ビール好きの皆さんが集まっていますので、そこでビール談義で盛り上がるもよし、スタッフの方からビールについて教わるのもいいですね。
地階、一階、二階と3フロアがあり、一階は一部着席可能のスタンディングバーです。二階はボトルショップ、地階はビールグッズ売り場と、建物全体でクラフトビールのテーマパークのようになっています。
取材時のビールの顔ぶれ。エッジの効いたものから、標準的なクラフトらしいものまでバランスよく揃っているのは「びあマ」の特長です。ビール銘柄は北千住店(Syupoの記事)と被らないように配慮されているとのこと。
ビールと合う料理を揃え、乾き物だけでなくパテ・ド・カンパーニュなど、一手間かけたお摘みも楽しめます。すべて400円前後とリーズナブル。
それでは注いでいただきましょう。製法から想像して自分の好みで選ぶもよし、スタッフの方と相談するもよし、銘柄の名前からインスピレーションで頼んじゃうというのももちろん「あり」。グラスのサイズはS(265ml)、M(324ml)、L(400ml)で、ビールにもよりますがMが1,000円前後という価格帯。
グラスの縁ぎりぎりまで注がれます。うん、美味しそう!
お支払いは現金、カードの他、交通系ICカードでも決済できます。ほろ酔いになったら、楽しくてついSuicaで買いすぎてしまうなんてことがないようにしませんと。(自身への戒め)
それでは、乾杯!
しっかり味が多いクラフトビールには、ピザ(400円)はいかがでしょう。焼き立てホカホカ、チーズがとろっと。
さて、地階へ降りてきました。様々なグラスやボトル、ビールブランドが描かれたTシャツなどが展示・販売されています。世界各地のビールグラスがこれだけ揃うことも珍しく、自宅でも日頃から海外ビールを飲まれる方は、「びあマ」へお土産目的で訪れてみる価値はきっとあります。(※最新の地下の営業情報はお店にてお確かめください。)
続いて2階へ。大量の冷蔵ケースにあるわ、あるわの世界中のビールたち。海外で飲んだことがある思い出のブルワリーを探すもよし、ジャケ買いするもよし。ひとつずつ丁寧な解説入のPOPがあり、それを読んでいるだけで時間が経つのを忘れてしまいます。
「びあマ」は北千住で半世紀続く酒販店「株式会社谷口」の経営で、実はここは巨大なビール専門の角打ちということになります。「酒販店だから充実している」というだけでは括れない、クラフトビール・海外ビールへの強い想いが感じられる冷蔵庫です。
酒販店ですから、小売で購入が基本ですが、抜栓料 200円(税込)(/1本・/1人)を支払うことで、このボトルを店内で楽しめます。1本のボトルを数人でシェアする場合は、人数分が必要になります。
一階のフードをつまみに、二階のボトルビールを飲むという組み合わせもOKとのこと。中央の大きいテーブルを初めましての方と一緒に囲めば、ビール話に花が咲く。どこまでもビールと向き合える楽しい空間です。
クラフトビールの接点が増えた今だからこそ、そのもっと向こう側が知りたくなる人もいらっしゃるはず。そんな方なら、神田で途中下車してビールのテーマパーク「びあマ」を覗いてみませんか。
日祝は15時から開いています。昼酒クラフトなんて、素敵でしょ。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
びあマ神田
050-5595-7025
東京都千代田区鍛冶町1-6-4
16:00~23:00(日祝は15:00~21:00・無休)
予算1,600円