京都河原町「てしま」 四富会館の奥に素敵で腕のいい酒場がある

京都河原町「てしま」 四富会館の奥に素敵で腕のいい酒場がある

2016年11月23日
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本日は京都から素敵な居酒屋をご紹介します。

ひとつ屋根の下に複数の小箱飲食店が密集して立ち並ぶ飲食街が、京都独特な酒場文化のひとつです。東京のゴールデン街やハモニカ横丁は建物がそれぞれ独立していますが、京都のそれは細長い建物にぎっちりと店が壁一枚を隔てて並んでいます。リド飲食街、折鶴会館、そして、今回ご紹介する「四富会館」の3つが現役です。

錦小路と四条通の間、富小路に面した立地は、まさに京都の繁華街の中心地。そんな場所に、ぽつんと残った昭和な佇まいは、酒場マニアでなくとも横丁好き、町の歴史好きにはたまらないスポットではないでしょうか。

15軒ほどの飲食店が、タイムトンネルのなかに点在し、進むほどに現実から遠のくような錯覚をします。

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赤い床に木造のドア、便所(お手洗いではなく)は共用。

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個性豊かでディープな店が多く、酔った勢いにまかせてピンボールのように梯子を繰り返すのもよいですが、一番奥にある「てしま」は、初めての人にもおすすめしたい酒場です。

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席数10ほどのカウンターだけのお店で、マスターの高田さんがお一人で切り盛りされています。ディープ過ぎる立地と、カウンターだけの店となると身構えてしまうかもしれませんが、ここは二千円ちょっとで十分楽しめる大変良心的なお店です。

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生樽はキリン一番搾り、瓶ビールはサッポロ黒ラベルを扱っています。日本有数の酒造地・京都伏見の銘柄など日本酒も充実していますが、飲み屋の一杯目はやっぱりビールが心地いい。

ビヤタンにトトトと注いで、今日は黒ラベルで乾杯です。

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料理はおまかせのコースが1,500円で6品つくものから、上は予算に応じて色々だしてくれます。単品メニューもありますが、多くの人はコースを頼みます。1,500円のコースは必ず頼んで、あとはお腹の具合や梯子をするかどうかで「ぐじを焼いてもらおうか」など、考えるのがよいかと思います。

先付、お造り、揚げもの、寿司ににゅうめんなどをで6品。食べているペースにあわせて程よいタイミングで次がでてきます。

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季節の食材、味付けや調理法、盛り付けまで絶妙で割烹料理の内容です。満腹ならないほどほどのあんばいで、お酒を飲むのにちょうどいい量。

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常連さんも多いですが、最近は噂をききつけて飲みに来る若い人もいらっしゃり、老若男女幅広い層が飲みに訪れてくるようです。

庶民的な値段で美味しい肴でお酒をきゅっと楽しむ。会館文化に浸りながら、古き良き”料飲”の世界に浸る。

お店は創業から10数年ですが、大将は長く修行されてきたベテランの職人さん。料理の腕は、この価格帯で出すのはもったいないほど。

まさに、京都の名酒場のひとつと言えるでしょう。ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

てしま
090-2383-2864
京都府京都市中京区富小路四条上ル 四富会館 1F
17:00~26:00(不定休)
予算2,500円