今回は浦和の楽しい立ち飲み「モルガン」をご紹介します。浦和駅周辺は実は大変豊かな飲み屋街が広がっています。乗換駅ではないので、近隣にお勤めの方、お住いの方が中心で、客層はとってもアットホーム。いつもの酒場でいつもの人と乾杯する、そんな単純だけど憧れ続ける世界がこの街にはあります。
たまには高崎線・宇都宮線・京浜東北線を途中下車して飲みに行ってみませんか。
横丁がいまも現役なのも浦和の特長で、とくに歩いて飛び込みで店巡りに挑戦してほしいのがここ「ナカギンザ」です。西口から徒歩1分、県庁所在地の街とは思えない、いや、ある意味地方の県庁所在地っぽいといいましょうか。東京から30分の場所にこんな横丁が広がる昭和レトロの街があるってとても素敵なことだと思います。
その中で、たとえば「モルガン」はいかがでしょう。こちら、浦和で珍しい生ホッピー(450円)の取扱店です。
立ち飲みでコの字カウンター、焼とん(150円~・レバーがおおぶりの絶品)と煮込み(380円)が看板商品ですが、小鉢系のメニューも豊富で、がっつり飲む人もいれば、軽く乾き物をつまみに1,2杯引っ掛けていくという人も多く、チョイ飲みや梯子酒のゼロ軒目にぴったりです。
ビールは生ビールが一番搾り(450円)、瓶でハートランド(500円)とキリンラガー(CL)を取り扱っています。大衆酒場では先人の行動に合わせて一杯目はビールからと決めていますので、今年30周年のハートランドで乾杯。
カウンターはずらりと日本酒の瓶が揃い、店先でも水冷クーラーボックスで冷やされている日本酒が瓶ビールとともに出番を待っているなど、日本酒もいろいろ気になるところです。料理は小鉢系が1品200円から揃います。日替わりのタパス小鉢から3品を好きに選べて500円のセットがお得。ナチョスにマカサラ、ひじきなんてチョイス、いかにも日本的・立ち飲み的でいいでしょう。これで500円、ゼロ軒目には十分過ぎる内容です。
飲み物の品揃えが秀逸で、生ホッピーはもちろん注目ですが、そこに使う甲類も宝とキンミヤから選べるというこだわり。甲類マニアの皆さんは辛めの宝と甘めのキンミヤ、どっちを選びますか?キンミヤといえば、キンミヤ焼酎を製造する宮崎本店がうっかり商品化した国産ウィスキー「サンピース」も置いています。
あ、「うっかり」ではなく、「出来心」でもなく、ちゃんと目的をもって作ったという補足を入れておかないと、近々にこれを読んだ宮崎本店関係者から新川(東京都中央区にある宮崎本店東京支店)に出頭命令がきそうなので、そういうことで。
たとえば瓶ビール一本におつまみのタパス3品でちょいと飲んでいくという利用で1,000円になります。店は常連さんが多く、酒場で仲良く慣れるタイプの人ならばうちとけられるかも、そんな雰囲気です。ここでまずは飲んで、浦和の感じを掴んでから流れるというのもいいかもしれません。もちろん、どっしり飲んでも楽しいお店です。
そうそう、浦和レッズのファンが多いことでも知られています。あぁ、だからキリンビールなのね、なんていうのはオチになるのかはわかりませんが。
サッカーファンでなくとも、ぜひお立ち寄りを。ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
モルガン
048-823-9566
埼玉県さいたま市浦和区高砂2-12-6 ナカギンザ
16:00~翌1:00(無休)
予算1,400円