横須賀中央『酒のデパート ヒトモト』渋さがたまらない、海の男の角打ち

横須賀中央『酒のデパート ヒトモト』渋さがたまらない、海の男の角打ち

2015年4月8日
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横須賀は飲み屋が多く、それも単に多いだけではなくて、都心にあれば行列ができてしまいそうな銘店が多数あるのが特長です。海で働く人たちの愛用する酒場はどれも素晴らしいの一言。

角打ちだってすごく渋くて、それでいて居心地がたまらなくいいお店があります。「酒のデパート」というフレーズがかっこいい「ヒトモト」は、配達含めてこの界隈の中心的存在の酒屋です。

その「ヒトモト」には入り口を別にした角打ちコーナーがあり、そこは酒屋ならではの豊富でリーズナブルな一杯飲みを楽しませてくれます。

カウンターはうなぎの寝床のように奥に長く、やはりここも他の酒場と同様に明るい時間から常連さんが幸せそうにお酒を飲んでいます。客層は様々ですが、やはり軍港を感じさせる人が多く、英語の会話も聞こえてくることも。

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カウンターに千円札を一枚置いて、店員のお姉さんに軽く手で合図。お姉さんが一瞬ニコっとして近づいてきますので、そこでまずは「瓶ビールをお願いします」とオーダー。皆さん静かに飲んでいるので、ここで「スイマセン!」なんて言う必要はなし。無粋なことはせず、ささっと飲みましょう。

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瓶ビールは各社ありまして、この日の気分は「ヱビス」でした。大びんで500円を切っているのはいい感じ。日本酒も一合245円~ととってもリーズナブル。

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お隣さんもご一緒に、さぁ乾杯です。昔ながらのタンブラーが酒屋としての歴史を伝えます。よく冷えた瓶ビールはたまらなく美味しいです。このサイズのビヤタンは注いだら4口くらいでさっと飲み干すくらいが丁度いい。

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おつまみは酒屋ですので乾き物や缶詰といった定番がメインなのですが、ちょっとした加熱系つまみもあります。さつま揚げと焼売を肴に瓶ビールをクィッと。

聞こえてくる地元ならではのトークを聞きながら、カウンターに同化した気持ちになりながら静かに飲むこの時間が好き。

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お店のお姉さんから、女性一人は珍しいと声をかけられまして、実はこうこうこういう仕事をしていまして…と話すと、それまで様子を見ていたように静かだった周囲の方も話題に入ってきました。

この界隈なら「銀次」がいいよとか、「チューサカは行った?」とか。お酒好き同士、共通の話題で話はつきません。

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ここは焼酎がキンミヤだと教えてくれた常連さんに習い、レモンハイをいただきましょう。

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湘南ミッションボトリング製のレモンソーダ。下町マイナー割り材は、飲兵衛の間ではときどき話題に上がりますが、ミッションはあまり知られていない?ようで。

野毛や横須賀などの京急沿線の古いお店でのみ見かける超マイナードリンクです。博水社さんやホッピービバレッジさんなどのメジャー系はいいですが、深堀するとこんなドリンクにも出会えますよ(笑)

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別のデザインもあるよ、とお姉さんが見せてくれました。よっぽど物好きと思われたらしく、横須賀の酒屋と酒場の楽屋裏話もいろいろ教えていただき、またひとつ酒知識が増えました。

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「若いころ先輩からここを教えられ、そのまま何十年も通い、気づいたら自分が一番上官になっていた。いまは後輩がよく来るようになったから、上官がいると飲みづらいでしょう?だから気をつかって部下が誰も居ないか確認してから飲みに来るの、いたら別のお店を見に行くのだけどここが好きなんだよね。」と話す50代の常連さん。

酒場は街を写す鏡。ここは海の男の街ですねー。立ち飲みで飲まれていても皆さんピシっと姿勢よく、実に紳士な空間でした。

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朝からやっていますから、横須賀散歩ではまずはここで合流して他の酒場を目指してみてはいかがでしょう。ちなみに利用は一時間までというルールがありますので梯子酒を♪

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名酒のデパート ヒトモト
住所神奈川県横須賀市若松町1-2 ヒトモトビル 1F
営業時間営業時間
[月・火・木~土]
10:15~20:30
[日・水・祝日]
10:15~20:00
日曜営業
定休日
無休
創業1889年