虎ノ門・新橋から歩いてすぐのオフィス街に、酒蔵を系列に持つ秋田の企業が運営する蕎麦酒場があります。店名は『大吉田』。日中は秋田県発祥の「西馬音内そば」を提供する蕎麦屋として賑わいますが、14時を過ぎると雰囲気が一変。明治5年創業の秋田の酒蔵「千歳盛酒造」の母体直営の大衆酒場になって昼飲み歓迎に!蕎麦と酒場の二毛作なんです。特長はなんといっても郷土料理のお手頃さ。仕事帰りの大人たちが集う活気あふれる名店をご紹介します。
虎ノ門のオフィス街に現れる秋田の本格酒場

東京メトロ虎ノ門駅や都営三田線内幸町駅から徒歩5分ほど、西新橋のオフィスビル群の間に位置します。かつて解体業者が立ち上げた立ち食い蕎麦店を秋田の企業が引き継ぎ、2023年11月にリニューアルオープンしました。

現在は秋田市に本社を置く飲食企業「株式会社ドリームリンク」が運営し、昼は文政元年創業「弥助そば」直営店、14時以降は明治5年創業「千歳盛酒造」を看板に掲げる酒蔵直営風の酒場になる二毛作の業態です。

ドリームリンクは知る人ぞ知る秋田の有力企業。秋田をはじめ都内や全国に蕎麦や酒を軸にした飲食店を展開。千歳盛酒造も同社の関連企業です。
店内は巨大な白いコの字カウンターを中心に構成され、壁面には短冊のメニューがずらりと並ぶ。巨大なコの字ならではのライブ感は酒場好きならきっと楽しめるはず。ビールケースを台にしたテーブルや段ボールを活用した立ち飲みスペースも完備。

第一印象は、関西の酒場のよう。ホルモン煮込みとおでんがコの字の端部にあるからだと思いますが、関西のお昼からやっている大衆店に近いムードです。
余談ですが、秋田駅前には新橋をモチーフにした飲み屋「からす森」という人気のそこそこ老舗の酒場が存在します。ここでは、そんな秋田駅前の人気店と真逆に、新橋で秋田のローカルな空気感を堪能できます。黒帯のノンベエさんから飲み慣れた若い世代まで、連日多くの人で賑わう空間です。
200円均一の肴と秋田地酒で乾杯

まずはサントリー「ザ・プレミアム・モルツ」の生ビールをもらって喉を潤します。

お通し(500円)は特製の甘い卵焼き、鶏の甘煮、お新香の3点盛り。

お通しとしては高めに感じられるものの、主役級のしっかりとしたボリュームでお酒が進みます。

酒場タイムのメニューは、蕎麦を除きそのほとんどが200円(税別)、お酒は全品350円(税別)均一と、現代では驚きのお手頃価格。おでん鍋から「車麩」をもらうと、お出汁をたっぷり吸った麩に、とろろ昆布が添えられて提供されます。

秋田名物の「きりたんぽ鍋」もわずか220円(税込)で味わえるのは嬉しいポイント。

甘い出汁に、しっかりとしたきりたんぽや鶏肉が入っています。

熱々の鍋で提供。ひとりひとつは必ず頼んでほしい、大吉田の定番料理でしょう。

「釣り鯵刺し」や、蕎麦屋飲みならではの「生そば刺し」も肴にぴったり。

お酒がメインなのでお蕎麦を一人前食べるほどではないものの、秋田のお蕎麦が食べられるというのは気になる。

そんなお酒好きの気持ちを汲み取ってくれたようなおつまみです。

しっかりコシがある。ネギ、のりをつけておつゆに浸していただきます。

お供には、秋田県鹿角市の豊かな自然、白洲台地から湧き出る伏流水で仕込まれた地酒「千歳盛」を合わせます。ローカルな銘柄の日本酒が持つふくよかな旨味が、郷土料理にしっかりと寄り添います。

蕎麦屋の定番、蕎麦焼酎の蕎麦湯割りで温まるのも良い選択肢ですね。
粋な切り火で見送られる夜

活気に満ちたコの字カウンターで、秋田の地酒と郷土料理を気軽に味わえる『大吉田』。店長さんの個性的なキャラクターや、秋田から取り寄せた塩を使う細部へのこだわりも魅力に直結しています。
帰り際にお店の外へ出ると、お土産のお煎餅とともにサービスの味噌汁が振る舞われます。さらに、火打ち石でカンカンと火花を散らす「切り火」のお見送り付き。

伝統文化を感じる粋な演出に、ちょっとした非日常も感じられて楽しい。新橋エリアで少し変わった酒場体験はいかがでしょう。
店舗詳細



| 店名 | そば処 大吉田 |
| 住所 | 東京都港区西新橋1丁目9−8 南佐久間ビル 1F |
| 営業時間 | 7時00分~23時00分 土日は13時00分~22時00分 |
| 創業 | 2011年 初代 大吉田として開店 2022年 閉業 2023年 千歳盛酒造を子会社に持つ株式会社ドリームリンクが運営開始 |
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