大宮『山家』150年以上続く最古参の鰻店!九州風「セイロ重」を手頃な価格で満喫

大宮『山家』150年以上続く最古参の鰻店!九州風「セイロ重」を手頃な価格で満喫

大宮・氷川神社周辺は豊かな水脈に恵まれ、古くから川魚料理が親しまれてきました。大宮駅東口に店を構える『山家』は、なんと明治5年創業の歴史ある鰻料理店。格式ある老舗ながら、商店街に溶け込む日常の鰻屋さんとして地元の方々に愛され続けています。今回はこちらの変わり種、関東ではめずらしい九州・柳川風の「セイロ重」をご紹介します。

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鉄道開通以前から続く食事処

大宮は武蔵一宮氷川神社が鎮座する門前町であり、豊かな水脈に恵まれた水の町です。かつては見沼用水や荒川で獲れる天然の鰻、鯉、どじょう、鯰などが豊富で、川魚を調理する食文化が根付いていました。

『山家』はその代表格として150年以上の歴史を誇ります。創業は鉄道が開通する以前の明治5年。大宮は中山道の大宮宿ではありましたが、明治維新後、衰退が進み明治初期には人口が千人を切っていたそうです。

その頃から続いてきた食事処と考えると、「よくぞ暖簾を守り続けてくれました!」と嬉しくなります。当初は、お宮参りに訪れる旅人を相手に「一膳めしや」だったそうです。

長きにわたり地元客や参拝客に愛され続け、現在は鰻と天麩羅の専門店として広く知られています。

年季の入った店舗ですがよく手入れがされている。木の温もりが感じられる落ち着いた空間です。

看板料理の鰻は、埼玉の水産市場にある鰻卸から仕入れた国産ブランド鰻。これを、紀州備長炭でじっくりと焼き上げ、長年受け継がれてきた秘伝のタレを絡めて提供しています。

お酒も種類があり、どぜう柳川鍋や鯉のあらいなどのつまみも豊富。うな重目当てはもちろん、お昼から贅沢に飲みたいときにも良さそうです。

九州のうな重「セイロ重」がある!

キリン一番搾り瓶ビール:690円

まずは「キリン一番搾り」中瓶(690円)を注文しました。よく冷えたグラスに注ぎ乾杯!

中入り重やひつまぶしなど、様々な様式の提供がある

鰻屋のやきとりはどこの店でも絶品なので、これをつまみに飲みたいところですが、今回の目当ては「セイロ重(3,500円)」です。

関東ではめずらしいこのメニューは、九州・柳川地方の郷土料理を再現した一品。目の前に運ばれてきたのは、あまり関東では見かけない形状のお重。

セイロ重:3,500円

蓋を開けると、ふわりと立ち上る湯気とともに、ほのかな檜とタレの香りが鼻腔をくすぐります。

本場と同じく、木枠の中子(なかご)の底にハゼと呼ばれるすのこを敷き、その上に錦糸卵を敷き詰めたご飯、そして焼きたての鰻を乗せてせいろで蒸し上げています。

箸を入れると、蒸された鰻はふっくらと柔らかな感触。

口へ運べば、備長炭の香ばしさはそのままに、身はホクホクと解けます。

下のご飯も絶品です。蒸される過程で鰻の脂と旨味、そして甘辛いタレがご飯の芯までしっかりと染み込んでおり、風味豊かな炊き込みご飯のような味わいに仕上がっています。

新鮮な山椒が用意されるのも嬉しい

厚い木枠のおかげで冷めにくく、最後まで温かいままいただける工夫も嬉しいポイントです。

お酒のつまみとして少し濃い味にしたかったので、少しタレを追加。お好みでタレをたせるのは嬉しい人も多いのでは。

蒸されたことでうなぎの脂がごはんに染み込み、ごはんから立ち上る甘い湯気が一層鰻をホクホクに仕上げています。

ものすごく大雑把に例えるならば、京都や松江の蒸しずしに近い印象。具材とごはんと錦糸卵を蒸すと、全体に味が広がり、大変上品な仕上がりになるんですよね。

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水の町・大宮の食文化を今に伝える名店

仕入れは日々変わるようですが、この日の鰻は愛知県一色産とのこと。さすがに埼玉県産の鰻とまではいきませんが、備長炭で焼き上げた鰻はしっかりと職人技を感じる味でした。

明治から続く歴史の重みを感じさせつつも、ほろ酔いで立ち寄ってもよさそうな大衆的な雰囲気もあります。氷川神社参拝の帰りや週末の昼飲みがてら、訪ねてみてはいかがでしょう。

店舗詳細

店名うなぎ 天ぷら 山家
住所埼玉県さいたま市大宮区大門町1丁目24
営業時間11時00分~14時40分
17時00分~20時30分
水定休
創業1872年