天満「炭火焼呑処 うまとら」 鶏好きならば一度は訪ねて欲しい

天満「炭火焼呑処 うまとら」 鶏好きならば一度は訪ねて欲しい

2014年8月10日

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食い倒れの街、大阪。
飲み屋街もたいへん豊富で、一年がかりで飲み歩いても、まだ全体からしたら数パーセント程度にしかならない街。人生をかけて、大阪はゆっくりと酒場を巡って行きたいと思います。

街単位で言えば、やはり天満が最高でしょう。
ミナミもよいのですが、こちら天神橋筋側のほうが一般的なお店が多く、仕事帰りにふと立ち寄りたくなるようなお店が多いです。

大阪駅から一駅の天満は、遠方から出張している人にも飲みに行きやすい場所ですし、なにより、大阪一円で働く人のオアシスとなっているのがいいですね。

立ち飲みの激安店からこだわりの大衆割烹までなんでもござれなのですが、今回ご紹介するのは”隠れ家”という言葉がぴったりの焼き鳥屋さんです。

隠れ家レストランとか、そういうキーワードは大衆飲み屋とは正反対に位置するとは思うのですが、このお店は、清潔で雰囲気がよく、それでいて普段呑み価格の大衆さを持つめずらしいお店。焼き鳥屋といっても、煙モクモクでエアコンも期待できないような、そんなお店でもありません。

では、さっそく飲んでいきましょう。

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日本酒、焼酎の酒類が豊富で、このあたりはお店の雰囲気とぴったりあう感じ。500円前後と価格もリーズナブルです。

ですが、なんとビールはサッポロラガーをおいているんです。これにはびっくり。
たしかに、やきとりと赤星の組み合わせは最高なのですが、大阪で赤星ってほとんど見かけませんので、これには思わずにんまり。

赤星で、今夜も乾杯です☆彡

 

おつまみは地鶏のタタキポン酢(600円)を。
注文してから表面を炙るようにさっと火を通して、薬味をたっぷりのせて頂きます。

もちもちとした食感、噛むほどに旨味がじゅわーっと広がります。あと味はネギとポン酢ですっきり。そして赤星をぐいっといきましょう。

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やきとりは130円からで、鶏専門。東京のやきとり屋といえば、カシラやシロといった豚モツも一緒に並ぶものですが、このあたりは関西らしさ。ねぎま、せせり、皮といった定番からズリ、ココロなんていうものも。ささみのわさびやチーズを載せた創作系もありますが、どれも一本一本にこだわりを感じ、納得のおいしさです。

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炭火焼きの台も東京によくある橋をかける方式ではなく、網焼きという感じ。
丁度私が頼んだつくねが美味しそうに焼かれています。

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すなぎもは東京での呼び名。さきほど、ズリにココロとかきましたが、すなずりという言葉は東京では使いませんが、名古屋から西はズリと呼びますね。こういうところにも、東西酒場文化の違いを感じます。

一個一個が立派な大きさで、食べごたえがしっかり。

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文化の違いといえば、関西では大衆酒場でも甲類焼酎を置いていないお店が多いです。

ここ、うまとらでも焼酎といえば乙類(本格焼酎)のみ。では、酎ハイはどうするのか?
答えは簡単、樽入りのチューハイをベースにさらに割り材を入れるんです。

氷彩や樽ハイ倶楽部といったビールメーカーがつくるチューハイは炭酸とアルコール、甘みが予めついています。
トマトハイをチューハイから作るのは最初はどんなものになるのかとヒヤヒヤしていましたが、いただいてみると、なるほどこれはこれで。

度数が下がるので、無限に飲めそう。トマトジュースだから健康になりそうですし(笑)

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料理はとことん鶏にこだわっていて、メニューはだいぶ絞っています。
枝豆(250円)、ポテサラ(320円)、鶏の天ぷら(580円)なんかを食べて、軽く三杯飲んでフワーッといい気分になるりもよし、タタキから焼き鳥へ流れる定番コースもよし。

こだわりをもって料理をつくる店主のお二人はまだお若いのですが、接客も上手で、空間の作り方もよく、本当に居心地よく過ごせます。

駅前のお店なのですが、入り口から客席まで長い中庭を抜けるので、これがまるで隠れ家。
この値段でこのクオリティ、関西の酒場を知れば知るほど、魅力にはまっていきます。天満を飲み歩く地元の方に教わったお店でしたが、実に良い時間になりました。

ごちそうさま。

 

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(取材・文・撮影/なゆ)

炭焼呑処 うまとら
06-6373-0727
大阪府大阪市北区浪花町1丁目17番 外川ビル
18:00~27:00(月定休)
予算2,800円