鎌倉「ヒグラシ文庫」 夕暮れの立ち飲み屋、穏やかに過ごす

鎌倉「ヒグラシ文庫」 夕暮れの立ち飲み屋、穏やかに過ごす

2014年6月11日

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鎌倉にいい立ち飲み屋さんがある。
そんな情報を聞いていて、気になっていたお店がありました。

鎌倉では天昇という立ち飲み屋が好きでこの街に訪れたときは必ず寄っていたのですが、少し浮気してみたくなり、やってまいりました「ヒグラシ文庫」。

観光客や修学旅行生が行き交う小町通り商店街から一本入った細い路地の飲食店ビル二階という、一見さんはなかなか飛び込みで入りにくい場所にあります。そんなお店ながら、昨今、横浜・横須賀をベースとしている飲み友達には「絶対行くべき」とまで言われていたので期待が高まります。

 

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時刻は17時ちょっと前。まだ外は明るく、海辺の町特有のキラキラとした白い光が穏やかに差し込んでいます。
黒いカウンターに10人も入ればいっぱいにりそうな店内。

 

穏やかな表情で店主がいらっしゃいと迎えてくださいます。17時オープンのはずが、口開けの時間に入ったにも関わらず先客は4名ほど。皆さん、このあたりで飲み歩かれている重鎮のオーラが漂っています。

えーっと、コーヒー酎(400円)をいただきましょうか。おつまみはボードに書いてある日替わりメニューから、鶏料理と浅漬けを。
すみません、もうこの時間からだいぶお腹がいっぱいになっているもので。

はい、乾杯。

 

ブラックのアイスコーヒーに焼酎を入れると甲類特有の甘さが絶妙に引き立ち美味しいです。そして、何杯でも飲めてしまうので気をつけないとね。

ちなみに焼酎はキンミヤです。神奈川県でも金宮をおいているお店が増えましたね。

 

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店名が文庫というだけあって店内は本がずらりと並んでいます。度の本も飾りではなくて売り物だそうです。

数は多くないのですが、その道に詳しい方が厳選したのだろうとわかるタイトルが並んでいます。私も神保町の古本屋をあてもなく歩くことがあり、こういう空間は大好きです。

 

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窓から差し込む白い光、店内はとても穏やかな雰囲気になります。
興味のあるタイトルを見つけ、一冊買っていこうかなーと考えながら飲んでいると、お隣さんがお声をかけてくださいました。

飲み屋さんが大好きな方だそうで、出没場所は横浜の野毛・関内、そして横須賀なのだそう。鎌倉ならばここがいいねーとのこと。

マスターは曜日ごとに変わるそうで、その日その日で違う雰囲気が楽しめるからおもしろいよーって教わりました。この日のマスターはとっても温和な方で、店内もそんな温かい空気で満たされているようでした。

 

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そんな常連さんがおすすめしてくれたのがこれ、まかないサワー(350円)。
レモンサワーの炭酸が少ないタイプで、相対的にキッコー宮焼酎の割合が高まり度数が上がっているというもの。「酎ハイは濃くなくちゃいけない」という教えを学んだ私は、やっぱりこれくらい効くのが好き。

うーん、頭が熱くなるこの感じがたまりません。

 

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お客さんたちとの和やかなお話が進み、気づいたら予定していたよりも1時間も長居してしまいました。

19時ころになるとお客さんも次々入ってきて満員になりそうなほど。地元の人に愛されている立ち飲みって、街の要素を濃縮しているようでとても勉強になります。

音楽イベントも開催しているそうで、通えば通うほどおもしろくなるお店だと思います。

鎌倉にお立ち寄りの際はぜひ。

ごちそうさま

 

(取材・文・撮影/なゆ)

 

ヒグラシ文庫
080-2561-7419
神奈川県鎌倉市小町2-11-11 大谷ビル 2F
17:00~24:00(基本的に無休)
予算1,800円