八丁堀『かつ新』創業30余年。麒麟ビールと分厚いトンカツ。

八丁堀『かつ新』創業30余年。麒麟ビールと分厚いトンカツ。

2021年3月22日

昼はとんかつ、夜は焼鳥も提供する「かつ新」。2008年末に隣接するブロックから移転し、現在の場所に店を構えています。創業から30年以上、界隈のビジネスパーソンが通い続ける地域に根づいた一軒です。

八丁堀、新川、茅場町。歴史あるエリアのビジネス街は単なるオフィスビル街ではありません。新大橋通り、平成通り、昭和通りの間を繋ぐ路地には、数多の中小飲食店が立ち並び、食の魅力に満ちたエリアでもあります。

かつ新もそうした八丁堀の路地にある、個人経営の一軒です。

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昼はとんかつ、夜は居酒屋

蕎麦、寿司と並び、とんかつもまた昼飲みが楽しめる業態のひとつ。ランチのピークを外せば、日差しが差し込む店内で、じっくりと瓶ビールや日本酒を傾けながら摘むことができます。

入ってすぐに揚げ鍋があり、ご主人がもくもくと揚げています。そんな板場に面したカウンター席と、店の奥に4人で利用できるテーブルが並んでいます。

日中はランチの注文が続く働く人の”昼めし処”ですが、夜は様変わりしてお酒と焼鳥、餃子などがテーブルに並び大衆居酒屋のムードに包まれます。

ビールは麒麟一番搾りの大瓶(650円)をもらって、それでは乾杯。

品書き

日本酒(2合700円)、ワイン(ボトル2,200円)、酎ハイ各種(400円)。しっかり飲めるお店です。

定食で1,000円をきるロースかつランチ(ランチのみ・950円)が日中は人気ですが、夜でもとんかつ定食が1,000円と懐に優しい値段設定。

単品のおつまみは、焼鳥(150円)、自家製つくね(200円)、ロースねぎ間(250円)、かつ綴じ(750円)、焼き餃子(550円)、冷やし豚しゃぶ(850円)など。定食も単品で注文でき、「ヒレみそ焼き」(定食では1,450円)が美味と、行きつけの知り合いが絶賛していました。

とんかつが揚がるまで、定食の小鉢をつまみながらのんびりと。パチパチと脂が弾ける音とわずかな油の香りに包まれながら、じっくり瓶ビールを継ぎ足すこの時間が、とんかつ店で一番楽しい時間です。

上ロースかつランチ

分厚くインパクト大!真ん中に包丁を入れて食べやすくなっているものの、これは口を大きく開けて頬張らなくてはいけません。

後ろのキャベツも山盛り。

2cmはあるような厚切りですが衣はそれほど多くなく、こんな「デーン」とあるのに食べてみると意外などほど軽いです。

かるく塩をふりかけて食べれば日本酒と相性抜群。お燗酒をきゅっと飲むのはいかがでしょう。

とんかつは行列をつくって食べに行く店だけではなく、こうした町のちょっとした「良いお店」にも魅力を感じるものです。今日はちょっと足を伸ばして、とんかつで一杯やろうかな、そんな気持ちを満たしてくれる「かつ新」です。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名かつ新
住所東京都中央区八丁堀2-18-3
営業時間営業時間
11:30~14:00
17:00~22:00
定休日
土曜日、日曜日、祝日
開業年1980年代