言わずと知れた製鉄の街、黒崎。鉄の街で働く人々の心とお腹を満たす飲み屋が豊富です。この街で、地元のノンベエに愛されている魚で飲む店といえば「ゆうき」でしょう。強面の大将が一人で板場に立ち、長年の常連さんが囲みます。
少々敷居の高さを感じる硬派な感じはありますが、酒場好きならばきっと満足できるに違いありません。出張や観光でふらりと立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
JR鹿児島本線の黒崎駅。九州の大動脈にある駅は、特急や快速も停車し、博多や小倉からのアクセスも抜群です。
そんな黒崎駅から徒歩3分ほど。歓楽街の古い飲食ビルに入る店が「ゆうき」です。周囲にスナックかが多いのは、さすが働く男の街といったところです。
ちょっとした宴会もできる小上がりを備えた30席ほどの店。カウンター席ではお一人様のご隠居や、一人反省会をしているスーツ姿のお父さんなど様々。人気店で、取材時はひと席しか空きがなく、ぎりぎり滑り込むかたちとなりました。
さて、乾杯は日本全国ビールから。サッポロ黒ラベルとサッポロヱビスの2種(共に525円)の樽生が用意されています。状態抜群の生ビールに思わず唾が沸いてきます。乾杯!
九州日田工場で造られるサッポロに加え、アサヒスーパードライも用意。そして、さすが九州、品書きには焼酎が日本酒より先に書かれています。二階堂、白波、霧島など定番が一通り。日本酒は大分の西の関が筆頭です。
刺見は日替わりで一人1,575円から。砂ずり唐揚げに穴子天、カニクリームコロッケと揚げ物が豊富です。自家製さつま揚げはぜひ頼みましょう。鉄板餃子発祥の黒崎は、普通の居酒屋にも鉄板料理の枠があるところが多く、こちらも同様です。
ひらす(ヒラマサ)、ひらめ、シマアジと魅力的な魚が並ぶホワイトボード。刺盛りはここから選ばれます。豚足の唐揚げはお隣の常連さんが大好物なのだと聞きました。
カウンターのネタケースにはこれでもかと魚が出番待ち。穴子、サザエ、立派ないわし。そしてこの細長い貝は「アゲマキガイ」ですね。
シマアジのお刺身をお願いしました。盛り付けが美しく包丁も丁寧。そしてなによりモノがいい!コリっとしてモチモチした食感。脂の旨味が舌にじんわり伝わってきます。そこに九州の甘い醤油が実によくあいます。
こうなれば日本酒。いえ、今日は皆さんに習って焼酎にしましょう。白波のロックをひとつ。九州の飲み屋はロックグラスになみなみと注ぐところが多く、これで300円ほどなのですから、あっという間にほろ酔いです。
あげ巻バター焼きが出来上がりました。酒蒸しが定番ですが、こちらもおすすめです。活貝からたっぷりのバターを使い一気に火を入れます。
汁を中に溜め込んで、まるまると太いです。全国的な食材ではなく珍味に思われがちですが、一度食べればハマること間違いありません。
飲んで食べて楽しい時間はあっという間。大将とお手伝いの若いスタッフの呼吸もぴったりで、居心地よく飲ませてくれるムードです。
皆さんも九州へ、電車を使って梯子酒の旅にでてみませんか。ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/九州旅客鉄道株式会社)
居酒屋 ゆうき
093-645-3539
福岡県北九州市八幡西区黒崎1-9-10
18:00~24:00(日祝定休)
予算2,600円