小樽「みよ福」 老舗の小さなお寿司屋さんで、北の幸に舌鼓

北海道開拓の原点となった歴史ある街・小樽。かつて北海道開拓使がここに置かれ、北海道初の鉄道や運河、倉庫が次々と整備されました。

近代化の先端で北のウォール街だった小樽も、その後、札幌へ都市機能の移転や人口集中で落ち着いていき、その結果、街は大きな再開発もなくいい塩梅に昔の風景を留めています。お酒を飲むならば、細い路地の小さな暖簾をくぐって、カウンターで”ちびり”とやりたいもの。小樽はそんな想いにぴったりの街です。

小樽には寿司屋がなんと百軒以上もあります。お昼はお寿司を肴にして乾杯はいかがでしょう。今回は1962年（昭和37年）創業の「みよ福」をご紹介します。

現在2代目ご夫婦が暖簾を守るカウンター8席の小さな家族経営のお店。一人・二人でのんびり落ち着いた飲み旅にはぴったりのお店です。

カラッとした空気の小樽は、今日も一杯目はビールが美味しい。恵庭うまれのサッポロ黒ラベルで乾杯！

ビールの他、北海道のお酒も揃っているので、ご主人とお話しつつ決めると良いですよ。

お寿司は、生、上、特の3種類のみ。値段はそれぞれ、1,300円、1,600円、1,900円で、アワビや本マグロ大トロ、ウニがのった「特」でも1,900円とたいへんお財布に優しいです。この内容（写真は特）ならば、観光地・小樽の寿司ではどこよりもリーズナブルかも。消費税が上がっても据え置きにしてきたそうです。

さて、値段ばかり話てしまいましたが、鮮度抜群のホッキ貝、甘海老に、山盛りのウニと、ネタはピカイチです。

地元のお父さんがおこのみで寿司を頼みつつ、燗酒の徳利を傾けてきゅっと飲んでいます。ご主人も気さくな方で旅先の一期一会の楽しさを感じるカウンターです。お昼から通しで営業していますので、少し早めの一軒目としても利用できます。

ガイドブックの定番だけでなく、こういう地元のお店で飲むのも思い出になりますよ。

美しい街並み、開拓使ロマンいっぱいの小樽。お寿司をはじめて若鶏半身揚げや老舗ビヤホールも元気に営業されています。北海道・小樽へ飲みに行きませんか。

ごちそうさま。

（取材・文・撮影／塩見 なゆ）

みよ福
0134-22-3429
北海道小樽市稲穂2-13-16
12:00〜21:00（日定休）
予算2,500円