荻窪は私の生まれた町。いまは違う場所で暮らしていますが、やはり私の故郷は杉並です。そんな故郷の酒場街のひとつが、西荻窪駅前の柳小路。ハモニカのような小箱のお店がぎっしりと立ち並ぶこの路地は、いまでもしっかり闇市の名残が感じられます。
古いお店が多い路地でしたが、現在はだいぶ世代交代が進んでいます。お店を閉めた古い店舗の場所に、20・30代の若い人が夢の店舗を構え、また新たなエネルギーがこの路地に吹き込まれていきます。
どこのお店もお酒好きな杉並人で大賑わい。お昼からやっているお店が多いのも特長ですが、なんでこんなに飲み助さんが多いのか不思議です(笑)
さて、今回はこの柳小路から昨年末にオープンした立ち飲み店「富士山」をご紹介します。
神田で飲食をされていたお二人が、夜業態を西荻で!という強い意志で開店させたお店で、日本一の山、富士山という店名。看板料理は煮込みで、米沢牛のすじをワインで煮込んだ独特なものを提供しています。
お店はコンパクトなコの字カウンター。立ち飲みでぎゅうぎゅうと詰め込まれ、一体感もつまみのひとつと言わんばかりにみんなで盛り上がっています。
お店に入ると、太鼓がデンデン!と。
こぼしワインをオススメで、冷酒用のグラスに溢れるように注いで380円。あとは定番のビールや酎ハイ、、、あ、酎ハイはシャリキンがあるようです。
とはいえ、やはり一杯目は生ビールで。こちらの生ビールもよく管理されていますね!手間がかかる生をしっかり管理しているかでお店の考えがわかる、そんな気がしませんか?
それでは乾杯です!
今日も暑かったから、とにかくビールの爽快感が心地いい。カウンターで立ち飲みしながら右手に生ビールを持つ。となりあったお客さんに軽く会釈して乾杯を。その後は楽しいトークの始まり始まり。
さておつまみ。ワイン煮込みは、赤ワインと白ワインの二種類があります。料理の種類は大人しめだけど、ワイン煮込みで攻めるっていうのは味が気になってきませんか?
赤煮込みで注文。グラタン皿に鍋から移すと、丸鍋のようにカチンカチンに熱していきます。この煮込みの提供スタイルは中野や森下に近い。
お店のお二人、やはり居酒屋が大変お好きだそうで、各店飲み歩いて研究されたのだそう。
おまちどう!赤煮込み。注文してからトーストしてくれるバケットをつけて500円。深みのある味わい、旨味が強く、味の濃さというよりは牛肉の個性を楽しむような一品。これはビールやチューハイが進むことまちがいなし。
キンミヤ焼酎を冷凍庫で凍らせてシャーベット状にしたSyupoで紹介する店舗でもお馴染みのシャリキン。これに炭酸水を注ぎ込んで、スライスレモンを一枚。大人のかき氷の完成です。
富士山ロースト丸鶏が煮込みと並ぶ人気メニューで、胡椒・パクチー他たっぷりの風味を利かせた丸鶏です。1羽1,580円ですが、グループで食べるのならばそれがお得ですが、立ち飲みは一人・二人で来ることが多いというもの。1/4(580円)もあり(写真)、それでもなかなかのボリュームです。
お店ですりおろしているというジンジャーシャリキンチューハイ。これでもかと入った生姜をはちみつで味を整え、シャリキンと炭酸を注いだもの。飲むほどに元気に、代謝アップも期待できそうな気がします。
駅チカという立地、柳小路の入り口にあるのでお酒好きの通行も多く、チョイ飲みで楽しんでいく人が多いです。飲んでいる人たちとお話しましたが、皆さんさすが酒場が良いの有段者といった方ばかり。ここで飲んで、奥のお店で赤星を飲んで、最後は巨大なつくねの店でお腹いっぱいにする…など、それぞれ梯子コースがお有りのよう。
私は、今日はどんな梯子にしようかな。西荻の一軒目にいかがですか?
代表の加賀美さんは、こちらのほか、阿佐ヶ谷で人気のビストロも経営されています。だからワイン煮込みなのねー、と納得。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
富士山
070-6668-3426
東京都杉並区西荻南3-25-6
17:00~25:00(無休)
予算1,600円