毎日ありとあらゆる飲み屋を巡っていますが、そこで最近感じていることがあります。「成功させようと願う若手のお店のクオリティは素晴らしい」というもの。もちろん老舗の酒場は大好きですし、料理ではなくて女将さんの雰囲気だけで飲ませてくれるようなお店も魅力が詰まっていることには変わりないです。
ですが、老舗ばかり見ていて若いお店を知らないままで居るのはもったいない。お店のイイかどうかのポイントは、いろんな要素がありますが、最終的に「食事を終えてお店からでたときに満足しているかどうか」だと思うんです。
満足したかどうかに店の歴史は関係ありません。良かったと思えれる、ただそれだけでいいんですよね!
今回ご紹介するお店はそんな”今日はいいお店で飲んだね”と感じさせてもらったニューウェーブ「新大衆酒場 松屋」です。新…っていうのがなんだか、いえ、なんでもありません(笑)
綾瀬駅からやや離れた飲み屋街の外れにあるお店。まだできて新しくシンプルモダンな内装もあってとても入りやすい。若い人でも気軽に立ち寄れる酒場っていう表現があうかな。
ドリンクは多国籍で、珍しいものが多いです。スコットランド発のホップ40倍の「パンクIPA」やビオワイン、お燗酒は埼玉蓮田の神亀などが日替わりででてくるなど、とにかくこだわっています。ジャンル問わずお酒が好きな人ならば、さすがにこれだけ揃えば好きなものはひとつはありそう。
定番のドリンクはサッポロビール。樽詰めは黒ラベルで、瓶はラガーも揃えています。それでは、今夜も定番の赤星からスタートしましょう。乾杯!酒場の大先輩、赤星はこういう新しいお店に居ると、より貫禄のようなものを感じます。お通しは黒豆などのお漬物。
こちらの料理は海鮮がメイン。日替わりのオススメもブイヤベースやシッタカの塩煮、鮮魚カマ焼きなどほぼ魚です。
綾瀬にいながら、鹿児島もハチビキが食べられるなんて驚き。コロ鯛やサザエなどものった乗り合わせで1人前800円の刺盛りは安い。ドリンク2杯に刺身盛り合わせ、お通し食べて2千円未満で済むのだからチョイ飲み派にもオススメ。いや、結局美味しくて長居してしまうことに鳴るのですが…(笑)
おまかせで盛ってもらいこれで800円はいいんじゃないですかー。カンパチやたちトビウオの輝きを見ていただければ、このお刺身のクオリティの高さはお判りいただけるかと。しっかりとカワハギにはキモがついてきます。
お刺身だけ食べて軽く飲んで梯子しようと思っていましたが、すっかり魚の魅力でおしりに根が生えまして、鮮魚と旬菜のタルタルをオーダー。見た目も美しくて、ボリュームもしっかり。粒マスタードの食感とブリや鯛の食感は実は結構好相性。
表面張力ぎりぎりまで入れてくれるスパークリング「GSP」。GSPって何ですか?と質問すると「ギリキリスパークリング」だからだそう。ふーん。
辛口だけど果実味の強いロゼの泡。タルタルとよく合いますねー、すいすいと飲めてしまいます。
フードにフレンチ・イタリアンテイストが多い分、ワインの品揃えもそこそこありますが、素直に量販銘柄で揃っているのではなく、個性的なものが多いのが特長。BOX自然派ワインや日本の混ぜこぜワインといった普段飲む機会の少ない銘柄をグラス売りしているので、気軽に楽しむことが出来ます。1杯450円からと比較的リーズナブルなので飲み比べてもいいかもしれません。
いやぁ、私は日本酒派よ!という方は、これを見たら驚くはず。なんと神亀の真穂人がお燗器に刺さっています。確かにお燗にして美味しいお酒だけど、結構高いのにこんなかんじで売っちやうの?と私も思わず激写。高級な純米酒が1合680円という値付けは確かに「サービス品」。
揚げ物、エイヒレ、リゾットなどなんでもござれなメニューですが、やはりここに来たら鮮魚を肴にワインや日本酒を味わうのが一番でしょう。
まだ出来たばかりですが、これからお客さんがついていくんだろうなーという印象。私も綾瀬で飲むときは今後も立ち寄らせていただきます。満足しましたー!ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
新大衆酒場 松屋本店
080-4881-3032
東京都足立区綾瀬2-24-13
18:00~24:00(日は15:00~・無休)
予算2,500円