田園調布「鳥鍈」 1963年創業、”3″番号輝く街の銘焼鳥

田園調布「鳥鍈」 1963年創業、”3″番号輝く街の銘焼鳥

2015年2月1日

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田園調布の老舗焼鳥「鳥鍈」(とりえい)。

田園調布駅もここ20年で大きく変わり、いまや目蒲線ではなく目黒線。大手町にも四ツ谷にも、そして副都心線との直通で渋谷までも一本で行ける便利な駅になりました。

立派な駅舎に変わってしまった今でも、駅の前には変わらないお店があります。それが鳥鍈です。

 

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5時の開店から地元の常連さんを中心にあっという間に席が埋まります。

このお店は巨人ファンの方には特に有名で、長嶋茂雄氏が通ったとして知られています。店内にはあちこちに巨人グッズがずらり。常連さんも野球がお好きな方が多いようです。

常連さんと一緒になって賑わいの臨場感が楽しめるカウンターが特等席。グループならばテーブル席の用意もあります。

本当にあという間に埋まるお店なので、ピークをずらすか口開けにどうぞ。

樽生ビールはアサヒスーパードライ(650円)とサッポロヱビス(670円)があり、ジョッキには背番号の3の文字が入っています。瓶ビールはキリンラガーか一番搾り(大びん650円)です。日本酒は菊正宗(600円)、レモンサワー・ウーロンハイ(450円)もあります。

 

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名物はもも焼き(900円)。かなり巨大なももが一枚、どかんと焼かれて出てきます。焼きに時間がかかるので、先に煮込みなどで時間調整を。

これが皮ぱりぱりで身はふっくら。噛むごとに肉の旨味がじゅーっとでてきて、串に刺さる焼鳥とは違い、豪快な美味しさがあります。

ほかには一般的な砂肝やひななどの焼鳥(130円~)のほかに、定番の鳥さし(550円)や煮込み(550円)などが選べます。ここはその二点にもも焼きをいれた3点セットで飲むのがよいかと思います。メニューはとってもシンプルで、ほぼ鶏のみです。

 

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住宅街の焼鳥屋さんということもあり、女性やお子さんも多く、とてもアット・ホームな雰囲気です。

お店のマスターは焼鳥を何十本も同時に焼きながら接客も笑顔でされる素敵な人。家族経営のようで、フロアをしきる女性たちと絶妙な駆け引きがおこなわれています。

駅前に赤提灯がほとんどないこの街で、貴重な大衆酒場です。お近くならば、お試しあれ。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見なゆ)

 

鳥鍈
03-3721-3344
東京都大田区田園調布2-50-1
17:00 – 23:00(日祝は21:00まで・第1・第3日曜定休)
予算3,000円