恵比寿「かおる」 毎日通いたい、居心地すばらしき銘店

恵比寿といえば、地名にもなったヱビスビールの発祥の地。街の歴史とお酒は切っても切れない関係です。そんなこともあってか飲食店の数が多く、とくにハイセンスなオシャレなお店のイメージが強いでしょう。

そんな街にもいくつも大衆的な飲み屋さんは隠れています。Syupoでも各店を紹介してきましたが、今回はやきとりと居酒屋洋食の合体したお店「かおる」のお話。

先代が昭和58年にもつ焼きのお店として始めた「かおる」は、ご主人の名前からつけそう。洋食店で修行を積んだ息子さんが手伝うことでもつ焼き以外のレパートリーも多いのが特長。その後、お店をリニューアルして店主も代替わり。現在はその息子さんがお店ののれんを守ります。

きれいな店構えで入り口の大きなガラス戸から店内のにぎわいが見えてきます。常連さんたちの笑い声に誘われて入店。テーブル席とカウンターのコンパクトな作りですが、それが一層ぬくもりを感じて嬉しいです。

飲み物はサッポロラガーで、乾杯です。恵比寿ガーデンプレイスが出来る前までは、ここ恵比寿で作られてきた赤星です。

先代が引き続き焼き場に立たれているので焼き鳥・焼きとんメニューは昔のまま。1本100円～とお財布にやさしい値付けも素敵。

味噌きゅうりをおつまみにして、お酒が進みます。

こちらがご主人の手料理たち。海老ホタテグラタンやオムレツに洋食の雰囲気を感じます。

まずはマグロとイカのお刺身（500円）。見事な包丁さばき。ぴしっと刺し身のが立っています。イカも鮮度がよくねっとりとして甘い。種類は多くなくても、こういう定番がちゃんとした仕事で供されれば飲兵衛なら大満足でしょう。

コンビーフキャベツ炒め（450円）は、たっぷり盛られてやってきます。トマトが炒めものに入るのは珍しいでしょ。

どの料理もササっとテンポよくつくりあげられます。ちゃんとしたボリュームとなにより美味しいからビールは次々と乾いてしまいます。

玉露割りのベースはサッポロ焼酎かとおもいきや、なんとキンミヤ焼酎。しっかり濃い目でお酒好きにはたまりません。

どうしても気になっていた麻婆豆腐。料理が美味しいので飲み中心の私もこの時ばかりは食べるにシフト。こういう洋食からお刺身まで揃う居酒屋で、そこにちらりと書かれた麻婆豆腐は美味しいに決まってます。想像通り、いえ、想像以上？明日おつまみ減らせばいいから今日は食べちゃおう（笑）

お店の名物、ダージリンティーで割ったダージリン割りを店主のオススメでいただくことに。おぉ、これは自宅でも真似しよう！

数年前、アールグレイ紅茶でつくるアールグレイ割りが流行りだしたときに、その美味しさに驚いたのですが、ダージリンもいいじゃない♪

改装してとてもきれいですし、ほどよく明るくて清潔感たっぷり。親子できりもりするお店ならではの家庭的な感じがほっとします。華やかでキラキラとしたお店もいいけれど、会社と自宅の間でワンクッション置くために飲みに行くときは、やっぱりこういうお店がいいですよね！

心地よすぎてビールを気づいたらこんなに飲んでしまいました（笑）

ごちそうさま。

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（取材・文・撮影／塩見 なゆ）

かおる
03-3496-4435
東京都渋谷区恵比寿西1-12-9 内田ビル 1F
17:00～23:00（土日祝定休）
予算2,500円