錦糸町駅南口から広がるディープな歓楽街の路地裏に、明治初期から続く老舗蕎麦屋『丸花』はひっそりと佇んでいます。今回は蕎麦屋ならではの天丼(天重)をテーマに、ビールと蕎麦焼酎でゆったり楽しむ蕎麦屋飲みの魅力をご紹介!下町情緒あふれる大衆店の心地よさを求めて、さっそく暖簾をくぐりましょう。
歓楽街のオアシスとして親しまれる明治創業の老舗

錦糸町の南側は、場外馬券売り場もある”濃いめ”の歓楽街。飲み慣れている人でも、少し遠慮してしまうかもしれませんが、さらに南(住吉方面)に進むと昔ながらの風景が残っています。
丸花は明治初期に創業し、現在も家族経営で暖簾を守り続けているお店。現在の店主さんは5代目だそう。頻繁に出前に繰り出していくスタッフの姿もあり、地域に根付いた活気を感じます。

外観はコンパクトにまとまっていますが、店内は奥に広くゆったりとした造り。壁には短冊メニューが並び、テーブル席が整然と配置されています。誰かに干渉されることなくのんびりと蕎麦屋飲みを楽しめる、大衆店ならではの気取らない空気が流れていました。

昼時は近隣で働く人たちで賑わい、夜になれば居酒屋ムードで酒と肴を楽しむ常連客の姿で席が埋まる。ハードルが低く、誰もがふらりと立ち寄れる懐の深さが魅力です。
上天丼を肴にビールと蕎麦焼酎を味わう

席に着き、まずはキリンラガービールをもらって乾杯。よく冷えた瓶ビールが喉を潤してくれます。

周りを見渡すと、カツ丼やカレー丼などボリューム満点の蕎麦セットを注文するお客さんの姿もちらほら。そんな中で今回選んだのは、蕎麦屋の丼ものの真骨頂、上天丼です。

運ばれてきたお重には、海老が3本、キス天、ナス、さつまいもなどの野菜天が所狭しと盛り付けられています。

お盆にはポテトサラダやお新香の小鉢も添えられており、充実の構成。

浅草の老舗などでも見かける、濃い甘辛いつゆにしっかり浸かった黒い天丼。

一口かじると、蕎麦屋特有の”花”(花を咲かせるように広げた衣)が多くまとわっており、つゆに浸っていたにもかかわらずザクザクとした心地よい食感が残っています。


プリッとした海老の風味と、出汁の効いた濃厚な黒いつゆが染み込んだご飯は、それ自体が立派なビールのつまみになります。

ビールを飲み干した後は、液体の蕎麦を求めて蕎麦焼酎の蕎麦湯割りを追加しました。

熱々の蕎麦湯で割ることで、がちっときいた蕎麦の風味が引き立ち、口の中に心地よく広がります。揚げ物の油をすっきりと流しつつ、お腹をぽかぽかと温めてくれる。蕎麦屋で飲むなら日本酒のお燗もいいですが、蕎麦焼酎蕎麦湯割りも外せませんね!

下町の心地よさに浸る老舗の魅力

創業から150年近く、時代が移り変わる錦糸町の路地で、変わらぬ味を大衆的な価格で提供し続けている丸花。気取らない下町の大衆食堂としての顔を持ちながら、しっかりと本格的な蕎麦屋の技術を堪能できます。こうした昔ながらの個人店が現代にしっかりと残っていることは、街にとって大きな財産です。

蕎麦をすするもよし、丼物でしっかりとお腹を満たすもよし、酒と肴でじっくりと腰を据えるもよし。それぞれの客が自分のペースで思い思いの時間を過ごせる、自由で寛容な空気が流れていました。読者の皆さんもぜひ!
店舗詳細



| 店名 | 蕎麦処 丸花 |
| 住所 | 東京都墨田区江東橋3丁目6−8 |
| 営業時間 | 平日 11時00分~15時00分 17時00分~20時30分 土日 11時00分~18時30分 |
| 創業 | 明治初期 |
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