『七郷屋』は全国的にも珍しい焼魚専門の食堂です。刺身やフライなどはありません。10種類から選べる焼き魚の定食とサイドメニューのみというシンプルな品揃え。お酒・ビールは置いているので、食堂飲みも楽しめます。
1951年創業、ピシッとした正しい食堂
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03543.jpg)
仙台駅周辺で魚料理を食べるときに、選択肢にぜひ含めてほしい一軒が、ここ『七郷屋』です。戦後の復興が始まったばかりの昭和26年に誕生した歴史ある食堂で、全国的にも珍しい焼き魚を看板に掲げています。
海鮮系の食堂といえば、やはり主役は刺身や海鮮丼でしょう。近年ではアジフライを主役にした店も盛り上がりました。そんな中で、焼き魚はやや地味寄り。なかなか若手が参入しないジャンルでしょう。だからこそ、『七郷屋』のような老舗が大切です。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03546.jpg)
カウンター席からは厨房が見渡せる割烹スタイルとなっており、店は広いものの席の間隔には余裕があります。老舗ならではの堂々とした空気感。お客さんも店の人も年齢層が高めで、落ち着いて過ごせるのも嬉しいポイントです。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03555.jpg)
鯖やメヌケ、ブリ、鮭など、三陸産を中心にずらりと焼き魚が並んでいます。常連さんは、魚が盛られた大皿を眺めて、食べたい切り身を指定しているようです。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03544.jpg)
提供スピードを上げるために予め焼き置きはされていますが、次々お客さんがやってくるので焼いたまま冷えているということはないようです。注文を受けたら改めて焼いてくれますので、熱々で提供されます。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03554.jpg)
お酒は瓶ビール「アサヒスーパードライ」と日本酒の2種類のみ。日本酒は夜のみのため、昼飲みはスーパードライ一択です。世代を越えて守られてきた、ぴしっとした雰囲気の店に瓶ビールが似合いますね!乾杯。
炭火が美味しさの秘訣
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03548.jpg)
焼き魚がやけるまで、ビールのつまみに小鉢をもらいました。軽くつまみたいというときに、嬉しい一品です。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03549.jpg)
ねっとりとしていて、口に含むとふわっと旨味が広がります。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03550.jpg)
銀ひらす定食は860円と手頃ながら、しっかりとした質の良いものがでてきました。となりの常連さんが食べているのは、金華さばブランドでもおなじみ、脂がのった鯖。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03552.jpg)
魚から滴る脂が炭火で燻され、切り身の表面はこの通り、パリッと焼き上がっています。
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03553.jpg)
箸をいれると、肉汁がにじみ出てくる。パサパサの焼き魚ほど残念なものはありませんが、これは大違い。さすがは70年以上選ばれてきた『七郷屋』。確かな職人の技を感じました。
ランチのピークを越えた13時でも席が埋まっているだけのことはあります。JAZZが流れた大人の空間で、じっくりと焼き魚を楽しむ。ここもまた、仙台の食文化を語るうえで外せない一軒です。末永くご商売をしてほしいです。
店舗詳細
![](https://syupo.com/wp-content/uploads/2025/02/DSC03547.jpg)
店名 | 七郷屋 |
住所 | 宮城県仙台市青葉区中央4-8-16 |
営業時間 | 11:00 – 14:30 17:30 – 20:00 定休日:土・日・祝日 |
創業 | 1951年 |