矢口渡『鳥勢』120席が一瞬で満席になる老舗大衆酒場。街を代表する一軒

矢口渡『鳥勢』120席が一瞬で満席になる老舗大衆酒場。街を代表する一軒

矢口渡商店街には、大箱なのに予約が必要なほど混雑する酒場があります。店名は『鳥勢』。山形出身の大将が1980年(昭和55年)に立ち上げた店です。看板料理は焼鳥ですが、市場仕入れの魚介類の刺身も絶品!

スポンサーリンク

多摩川線で1駅行く価値ある酒場

大田区蒲田は言わずとしれた城南最大の歓楽街です。大衆価格の老舗酒場やセンベロ系立ち飲みなどがしのぎを削っています。居酒屋好きにとっては非常に魅力的な街にどっぷり浸かりたくなりますが、不思議なことな蒲田界隈は、やや離れたところにも、いわゆる「名店」と呼ばれる店が点在しているのです。

雑色、穴守稲荷、大森西あたりにも、「なぜこんなところに大盛況の店が!?」と驚かされてきました。今回紹介する『鳥勢』も、そんな蒲田外縁部にある名店のひとつ。

店先の焼鳥テイクアウトコーナーもお客さんが途切れない

現在、店を切り盛りするのは二代目。

先代が、いまも雑色にある焼鳥店で修行の後、昭和55年に矢口駅前に10数席ほどの小さな店を開いたのが始まりで、次に普通の30席ほどの店へ移転。それでも手狭になって、20余年前に現在の120席もある大箱へ移転しました。大田区で”焼鳥ドリーム”を掴んだサクセスストーリーに思えてきます。

矢口渡商店街は、けして居酒屋商売向きの通りではありません。3両編成の電車がコトコト走る住宅街の小さな駅ですし、飲み屋街として飲食店が纏まっているわけではないので、飛び込みで入ってくるお客さんも少なさそうです。

それでも、事実、創業44年になる今も17時過ぎのピークタイムは予約なしでは入れないほど混雑しています。

この店の魅力はなんだろう。店内を見渡していたら、わかったことがあります。大多数のお客さんがご近所さん風です。しかも、家族連れや趣味仲間風のグループ、サンダルで飲みに来るベテランさんなど、店が矢口渡という街で深く根を下ろしていることがわかります。

飴色の空間、長い直線カウンターに集う笑顔のお客さんたち。畳敷きの小上がりでは居間のように寛いで飲んでいるお父さんたち。住宅街の理想的な酒場です。

これは、蒲田で飲まず、東急多摩川線を一駅乗る価値は十分にあります。

刺身、焼鳥、豚ポン酢が正解

アサヒスーパードライ大瓶

日本酒の品揃えが比較的充実している店ですが、やはりまずはビールから始めたいところ。大田区生まれの世界ブランド、アサヒスーパードライをグラスへ注ぎ、それでは乾杯!

お通し

お通しは200円ほどで日替わり。ポテトサラダだったり煮物だったり。この日はいかなごの釘煮でした。酒場のお通しで釘煮とは、珍しい。

カツオ刺し

3月に入って、カツオが市場に入ってきたようです。初鰹は縁起物なので、ぜひ食べておきたい!

ご覧の通り、ねっとりとしてツヤがあり、発色もいい上物のカツオです。焼き鳥店なのに魚の仕入れは市場へ買い付けに行くというのですから、さすが人気店は気合が違います。

ハイサワー

ここのサワー類は博水社の割材です。

目蒲線(現多摩川線)繋がりの街、武蔵小山には一世を風靡した「割るならハイサワー」でおなじみの割材「ハイサワー」のメーカー・博水社があり、その繋がりもあるのでしょう。ハイサワーレモンは甘すぎず飲み心地のいいお酒です。

焼鳥

豚レバー、つくり、鳥ナンコツ(やげん)、手羽先。1本130円と良心的なのに、この通り大きい串で食べごたえがあります。手羽先もほかの串と同じ値段というのも嬉しいポイント。タレはかなり甘さが強めで、幅広い年代が大好きな味だと思います。

豚ポン酢

先代が考案した創作メニューのひとつ、豚ポン酢。ほかにも、真鱈野菜アンカケなどの創作料理があります。

豚バラ冷しゃぶといえばそうなのですが、海苔や玉ねぎ、そしてたっぷりのごま油を使い、酒場料理らしいお酒を進ませる味に仕上げています。

チーズ揚げ

昔からあるプロセスチーズを春巻きの皮で包んで揚げた、ザクザクとした食感のおつまみ。ビールや酎ハイを進ませる王道の味です。

ごちそうさま

お腹に余裕があれば、締めのお寿司を注文するのも良さそうです。特徴は寿司種を漬けにしていること。まるで島寿司ですね!人気メニューで売り切れてしまうこともあるようです。

カウンターの一人飲みから、予約して小上がりの宴会まで、幅広い用途で使えます。味と価格のバランスが良く、なにより店員さんの気遣いが心地よかったです。

店舗詳細

お酒の品書き

  • 樽生ビール アサヒスーパードライ:中650円
  • 瓶ビール アサヒスーパードライ大瓶:650円
  • ハイサワー・ライムサワー・青りんごサワー・酎ハイ・緑茶ハイ:380円
  • 日本酒 辛丹波:630円
  • 日本酒 初孫:600円
  • 日本酒:酔鯨:630円

料理の品書き

  • カワハギ大:1,700円
  • マグロ刺し・タコ刺し:660円
  • アジタタキ:550円
  • カツオ刺し:700円
  • タイ刺し:680円
  • 本マグロ中トロ:1,400円
  • カレイ野菜アンカケ:850円
  • 真ダラ野菜アンカケ:850円
  • モツ煮込み:400円
  • カニグラタン:580円
  • 豚ポン酢:600円
  • 串焼き(タン・ハツ・シロ・鳥皮・カシラ・豚ナンコツ・コブクロ・手羽先):130円~

焼鳥は合計5本以上になるように注文する必要があります。

店名鳥勢
住所東京都大田区多摩川1-20-12
営業時間11:00〜13:00
17:00〜23:30
定休日
日曜
創業1980年