ここはまだほとんど知られていない隠れた角打ちです。
場所は、京成線四ツ木駅と立石のほぼ中間に位置し、周囲にはこれといって目立った飲み屋街はありません。
町工場がたくさんあるエリアで、この角打ちのお客さんの多くは、そういったところで働かれているのかなーと想像ができます。
お店は住居兼店舗のよくある酒屋さんなのですが、奥がとにかく広く、店内はちょっとした倉庫のよう。ところ狭しと定番のビールや缶酎ハイ、甲類焼酎に菊正宗などが並ぶ光景は、こういう角打ちスタイルを愛する人にはたまらないものがあるかと思います。
朝9時から夜まで、酒屋さんの営業中はずっと店内でお酒をいただくことができます。
夜勤明けの人にも最適。お昼酒が趣味の人の味方です。
店内で飲ませてくださいと女将さんにお伝えして、奥のカウンター席へ。8人ほど座れるカウンターが角打ちスペース。お蕎麦屋さんにあるような背もたれの低い木製の椅子が何脚かと、通函を改造した簡易イスが並びます。
カウンターには、炒めものや煮物などのお惣菜が並んでいて、これをそのまま買っておつまみにもできます。噂では、ここのおにぎりが美味しいのだとか。
訪問時は、近くの製麺所酒場「四ツ木製麺所」でうどんをしっかりと食べてきてしまったので、ここではお酒だけ。冷蔵庫から缶ビールを取り出して、はい、乾杯。
瓶ビールも取り扱いがあり、珍しく淡麗の大瓶もあるのですが、コップは紙コップを別途買わなくてはならないためここでは缶が基本。
よく寝かされた黒ラベルに癒やされながら、カウンター上の紙を観てみると。
ん?海上保安庁が作る東京湾の潮の満ち引き情報!
なにに使うのかとよくみてみると、潮干狩りの情報らしいです。
たしかに、京成線で乗り換えなしで船橋へ行けますし、そこは東京に最も近く潮干狩りが楽しめるふなばし海浜公園がありますもんね。このお店の常連の間では、いまホンビノス貝が熱いのでしょうか。
お箸にやかん、お醤油だってあります。
カップ焼きそばは角打ちの定番つまみですもんね。なぜか酒屋で食べるペヤングはやみつきで食べてしまいます。
これがビールの入ったショークーラー。ここの冷蔵庫、めちゃくちゃ年季物でホシザキの古いロゴが昭和の古き好き酒屋のムードをかきたてていて、これまた楽しい。これが楽しいとわかってくれる人は、世の中に何人いるのでしょうか(笑)
各社の定番勢揃い。メーカーが選べるのは酒屋の魅力ですよね。立場的に飲む銘柄に縛りがある人も安心。私?私は国内大手4社さま、どれも公平に大好きですよ♪
30分ほど楽しませてもらい、女将さんとも簡単なお話もさせてもらいました。
なんでも、おつまみにはマグロやタコもあるのだそう。
それがこれ。おおー、奥には開きの魚も数種類。さつま揚げを肴に菊水フナクチを飲むのもまた楽しそうですね―。
「夕方からは焼き鳥もだすからまた来てね」
なんと専用の焼き台まで完備。
四つ木や立石は飲兵衛が集うちょっとした観光地になっていますが、こういうところが本当の意味でお酒飲みの隠れ家なんだろうなと思います。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/なゆ)
せきや商店
03-3694-4860
東京都葛飾区東四つ木4丁目33−8
9:00~20:00くらい(平日はやっているようです)