お酒の自販機は楽しい!新潟の駅ナカにある日本酒自販機も、昔ながらの立ち飲みにある焼酎自販機もいいものです。実は、沖縄・那覇には「泡盛自販機」があるのをご存知でしょうか。全18種類の泡盛を200円で楽しめる、楽しい泡盛スタンドをご紹介します。
泡盛飲みながら地元の人と一期一会の交流を
牧志公設市場に近いアーケード商店街「市場本通り」は、夜になると日中の賑わいが嘘のように静かです。そんなアーケードでポツンと明かりが灯る店が今回ご紹介する『ぐるまーう』です。
店の看板には「香水・化粧品」の文字がありますが、これは同店のオーナーの母親が化粧品店を開いていた頃の名残です。2019年からはオーナー夫婦が、この場所で泡盛に特化した泡盛スタンドを営業しています。酒販店ではないため「角打ち」とはいえませんが、店の雰囲気は角打ちそのものです。
猫の鳴き声「ゴロニャー」を沖縄的な擬声語にすると「ぐるまーう」になるそうで、これが店名の由来です。
外観
店は2本並行しているアーケードの両側に入り口があり、店内からは楽しそうな沖縄言葉が漏れ聞こえてきます。
内観
店内は泡盛色に染まっています。まるで酒造組合のアンテナショップのようです。
営業スタイルは極めて角打ちに近く、料理はほとんどなく、おつまみは乾き物、缶詰が充実しています。注文はレジで都度払いでおこないます。
沖縄初の泡盛自販機
店の中央に鎮座するのが、同店が沖縄初となる泡盛のコイン自販機です。6銘柄セットされた自販機が3台で、合計18銘柄が用意されています。開発から製造まで「ぐるまーう」が行っており、ご主人の手作りです。
値段は200円均一で明朗会計。沖縄本島の有名銘柄から離島の小さな酒造所の泡盛まで、通好みのラインナップが並びます。
泡盛に特化していますが、ビールも飲みたい人向けにオリオンビールのディスペンサーも設置されており、オリオンビール、ニッカのハイボールが用意されています。
品書き
泡盛:200円均一、オリオン ザ・ドラフト:300円、ブラックニッカクリア樽詰ハイボール:300円、炭酸水:100円、スナック:100円~。
実際に自販機をつかってみます
使い方は簡単。プラカップを用意して、100円玉を二枚投入。緑のボタンが点灯したらボタンを押します。
あとは自動で泡盛が40mlでてきます。予めロックアイスを入れておくとちょうどいい量になります。
立ち飲みのような店内ですがハイチェアがあり、ゆったりと飲めます。遅くまでやっていますので、近隣の居酒屋で飲んだあとにバー感覚で立ち寄るのがおすすめです。
この日居合わせたお客さんは、皆さん地元の泡盛通の方。行政、インフラ関係の方など、沖縄を支え動かす皆さんでした。店番をしていたマスターも泡盛好きで、沖縄の泡盛事情についていろいろと教えてくれました。
一時期のブームが落ち着いて、ピークから4割減となっている泡盛ですが、その奥深い魅力と文化を伝えたいという熱意からはじめたという同店。今後、泡盛自販機を空港など沖縄各地に広ていきたいという想いがあるそうですが、パンデミックの影響で苦労も多いようです。
手頃な価格なので気軽に飲み比べができます。沖縄・那覇滞在時はぜひ訪ねてみてください。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | ぐるまーう (GURUMAW) |
住所 | 沖縄県那覇市牧志3-1-1 |
営業時間 | 17:00~22:00(基本無休) |
開業年 | 2019年 |
公式サイト | http://gurumaw.com/ |
公式サイト http://gurumaw.com/