川崎『登利亭』名物はせせり!建物の隙間の奥、50席ある酒場が大盛況

川崎『登利亭』名物はせせり!建物の隙間の奥、50席ある酒場が大盛況

2022年1月9日

建物の隙間を20m進んだ場所に、なんと50席もある大箱の焼鳥店が存在します。個性的な酒場が多い川崎ですが、路地裏の『登利亭』もなかなかです。それでいて、19時を過ぎれば満席になるほど賑わうのだから、二重で驚かされます。

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幅1mの路地の先、人気の秘訣は当たり前の美味しさ

賑やかなアーケード商店街・銀柳街の店舗の隙間を覗くと、奥にぼんやりと灯る赤ちょうちんが見えます。「なんだろう、こんなビルの隙間に…」と、道ともいえない幅1mのスペースをぐんぐん進んでいきました。どうやら焼鳥店のようです。

店名は『登利亭』。よっぽどの飲み屋街探索好きか、常連さんの紹介でもないとまず気が付かない場所にある、正真正銘の隠れ家居酒屋です。なお、隠れ家といってもお洒落さとは真逆の関係。煙がモクモクの店内ですから普段着でどうぞ。

1993年にご主人が脱サラで開業して、もうすぐ30年になります。

外観

こんな場所に飲みに来る人はさほど多くないでしょう。なんて思っていると、店内からは賑やかな注文の声がしきりに聞こえてくるはずです。

電照看板には、首都圏では珍しい「日出盛」の文字。京都伏見の松本酒造のお酒です。横浜ではいくつかの市民酒場が同じく日出盛を提供していますが、川崎でははじめて見ました。

白いのれんをくぐり、いざ店内へ。

内観

学校の教室2つ分はある大きな空間に調理場、カウンター、テーブル席がずらっと並びます。周囲をぐるりとビルに囲まれ道路に面していない登利亭ですが、驚くほど広いです。

カウンター席では飲み慣れた常連さんが一人、二人で飲んでいます。テーブル席はこういう立地であっても、若い人の姿が多いです。みなさん仕事帰りのようでとても楽しそう。

乾杯はサッポロ生ビール黒ラベルで

ビールはサッポロが複数ブランドをずらりと揃えています。状態の良い生ビールが味わえます。それでは乾杯!

品書き

お酒

樽生ビールは、サッポロ黒ラベル:594円と、サッポロヱビス:594円、瓶はサッポロラガー(赤星)中瓶:594円、サッポロ黒ラベル中瓶:594円、サッポロヱビス プレミアムブラック小瓶:594円など。

酎ハイ類は440円から。日本酒は定番が日出盛 本醸造金印 大徳利:825円、沢の鶴冷酒:902円など。

地酒

地酒は、男山(北海道旭川)の男山本醸造:748円、川西屋酒造店(神奈川県山北町)の(りゅう)純米吟醸白ラベル:858円、京都伏見・松本酒造の桃の滴 特別純米:825円など。

日替わり黒板メニュー

定番料理の前に、黒板をチェック。久里浜港の地ダコ刺:780円、辛味大根つくね:480円、うなぎタタキ:946円など。

定番料理

焼鳥と串揚げが店の二枚看板です。まずは焼鳥料理から。

せせり:484円、つくね:484円、はつ:484円、とりトロ:484円、手羽先:396円、なんこつ:396円、タン味噌焼き:396円がお店のオススメ。定番の正肉:330円、ネギマ:330円、レバー:330円、砂肝:330円、うずら焼き:396円、黄金(きんかん)焼き:396円など、部位は非常に豊富。串は2本単位で、価格も2本の値段です。

悩んだらやきとりセット4本:715円や、グルメセット5本:1,320円が良さそう。

続いて串揚げは、串揚げサービスセット:825円、アスパラ肉巻き揚げ:385円、豚ヒレ2本:330円、白身魚2本:264円など。

一品料理は、登利亭(とりてい)の店名の通り、鶏料理が勢揃いしています。鴨豆腐:550円、登利亭豆腐:550円、鶏チャーシュー:594円、鴨雑炊:748円、手羽先カレー焼き3本:627円など。

しっかり美味しい鶏料理にビールが進む

お通しはマリネ

何度か伺いましたが、お通しはマリネと決まっているようです。浅漬けのようでも、酸味が効いた洋風の味付け。

グルメセット5本(1,320円)

低価格で売る大衆酒場と比べれば値段がひとまわり高いのですが、値段相応の美味しさがあります。うなぎの蒲焼用の大きな串にたっぷりと串打ちされており食べごたえも十分。一人ならばこの1皿でだいぶ楽しめます。

左から、せせり、つくね、手羽先、ししとう、せせり、はつ。味付けは塩のみ。焼き具合が絶妙で、どれも大変ジューシーです。

サッポロラガー(594円)

頬張った串焼きを、熱さをハフハフとしながらも飲み込み、すかさずビールを追いかけます。この瞬間がたまりません。

鶏チャーシュー(594円)

日本酒をちびりと楽しむならば、鶏チャーシューを選びたい。見た目同様、期待どおりの味なのですが、だからこそお酒との相性はとてもよいです。

「大箱だから数人で使える」が利用する動機に

カウンターがありますし、もちろん一人飲みでもよいのですが、川崎で数人で焼鳥を食べたいね、というときにこういう大箱がとても役に立つはずです。

ワイワイ、ガヤガヤ、ちょっと昔の賑やかな大衆食堂風な雰囲気がお好きな方におすすめの一軒です。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名登利亭
住所神奈川県川崎市川崎区砂子2-3-17
営業時間営業時間
[月~土] 17:00~23:00
定休日
日曜・祝祭日
開業年1993年