老舗チェーン居酒屋「天狗」の名物料理「サイコロステーキ」をブラッシュアップさせた「ハラミステーキ」を看板料理に掲げる、天狗の新業態「ジュークステーキ」。ランチタイムのみの営業で夜は従来どおりの天狗になる二毛作店。もちろんお昼飲み推奨店です。
目次
テン(10)グ(9)から、ジューク(19)
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昨日(2021年10月5日)オープンした天狗系の低価格居酒屋「神田屋四谷店」での二毛作(昼と夜で店名が変わる)ブランド「大衆とんかつかんだ」に続く、テンアライド社のランチ強化ブランド第二弾が「ジュークステーキ」です。一号店は2021年10月6日に、新宿南口近くの「旬鮮酒場 天狗 新宿南口店」の二毛作・ランチ時間帯営業としてスタートしました。
天狗はチェーンといえど、50年続く同社は老舗の部類。看板ブランドの天狗をアレンジし、店名はテン(10)グ(9)からジュークと決まったそうです。
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天狗 特撰サイコロステーキ(写真提供:テンアライド株式会社)
約半世紀続く天狗にはいくつもの名物料理がありましたが、そのひとつが1984年に登場以来ロングセラーとなっているサイコロステーキです。使用している肉はニュージーランド産牧草牛のハラミ肉。長年使ってきたこの食材を活かし、手頃ながら食べごたえあるハラミステーキランチを看板料理にしたお店がジュークステーキです。
天狗のサイコロステーキが好物のひとつである私、これは食べに行かないわけには行きません。開店初日に伺い、ウーロンハイとともに楽しんできましたのでその様子をご紹介します。
旬鮮酒場天狗 新宿南口店の看板を付け替えて
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街に賑わいが戻ってきた新宿。
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ジュークステーキとして営業する天狗新宿南口店は、JR新宿駅南口、ルミネ新宿 LUMINE1の向かい側。甲州街道と四谷角筈線が交差する巨大交差点すぐの場所。
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天狗の看板や提灯を覆うように取り付けられた「ジュークステーキ」のシート。ランチどきの11:30から15:00までこの状態で営業し、それ以降は従来の天狗に姿を戻します。
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通常の天狗。ランチ営業がジュークステーキとなりました。(写真提供:テンアライド株式会社)
天狗の営業は16時から。※10月11日から営業再開
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ただ一枚張り替えただけではなく、結構念入りにステーキ業態になっています。日常的に天狗を利用されていない方は、ここが夜は居酒屋になるとは気づかなさそうです。
店内
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欧風でビヤホールを連想する雰囲気。ステーキ店としても違和感はありません。
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大きいテーブルはしっかりとしたパーテーションで区切られ、一人利用に対応した配置となっています。カウンター席もあります。
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一画に用意されたコーヒーコーナー。税込み100円でおかわり自由。
ウーロンハイ(290円)
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コーヒーもよいのですが、状況が許されるならばやっぱりお肉と一緒に飲みたくなるのがお酒です。ウーロンハイ(290円)をいただいて、それでは乾杯。
品書き
飲み物のメニュー
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(写真提供:テンアライド株式会社)
ランチでもしっかりお酒を提供する、しかもファミレス飲みに負けない安さ。居酒屋チェーンの二毛作の魅力のひとつだと思います。
樽生ビールはサッポロ黒ラベル(390円)、デュワーズホワイトラベルハイボール、レモンサワー、ウーロンハイ、イタリアグラスワイン(赤・白)は各290円。
赤ワインは、プラテッリ・モンテプルチャーノ(イタリア・マルケ)。白はヴェルディッキオ・クラシッコ(イタリア・マルケ)。このハウスワインは天狗では昔からの定番で、天狗の創業者・飯田保氏が自らイタリアで見つけ出した同社の伝統的なワインです。
なお、あまり知られていませんが、天狗を運営するテンアライドは子会社のテンワールドトレーディングを通じてワインを輸入し、自社だけでなく卸販売も行っています。酒類にこだわりを持つ会社ですから、ぜひワインも飲んでみてください。この価格設定はかなり良心的だと思います。
食べ物メニュー
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看板料理のはらみステーキランチ(150g・790円)を筆頭に、ハンバーグランチ(1,000円)、チキンステーキランチ(900円)、牛タンランチ(1,400円)など。ソースは6種類ありますが、おすすめは天狗のサイコロステーキでもおなじみの「おろしソース」です。
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厨房のコンロ上には、大量のステーキ皿が用意されており、注文が入ると熱せられた皿の上で調理がはじまります。
食べごたえ十分、本格的なステーキランチ
ハラミステーキランチ(200g・990円)
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紙エプロンをつけないと肉汁がはねてきそうなほど、ジュージューと音を立ててステーキが運ばれてきました。
厚切りのハラミ肉が4枚。付け合せはマッシュポテトとコーン、そしてライス、サラダ、スープがついてきます。
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コショウも用意されています。
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赤身多めでしっかりとした歯ごたえ。ナイフとホークで厚切りのハラミ肉を切り分けていくのですが、居酒屋では箸で食べてきたものですから、切り分けたあとは硬さは感じません。噛むほどに肉汁がでる状態。
これが特製のおろしソースとよくあいます。実はこのソース、醤油おろしや酢醤油ではなく、甘めの味付けなのです。そのため、食べた印象はどこか懐かしい洋食店のステーキのように思えます。
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ハラミステーキにお酒をつけて、JRや小田急新宿駅、バスタ新宿すぐの好立地で、税込み1,080円から楽しむお昼酒。手頃な価格から楽しめます。
ボリューム違いを見てみましょう。ハラミステーキ300g(1,290円)
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こちらは300gのハラミステーキ。ボリューム満点です。
場所柄、ビジネスパーソンの利用が目立ちますが、ショッピングバッグを置ける広めのスペースや店内のあったかい雰囲気もあり、ショッピングなどで新宿を訪れた際の家族利用にもおすすめできる雰囲気です。
天狗ファンはもちろん、天狗に一度も行ったことがない人にこそ食べに行ってみてほしいお店です。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/テンアライド株式会社)