【保留】新橋「かっぱ」コの字カウンターに座って今宵もいつも一杯

「新橋はどうも苦手」。意外に酒場好きにこういう人が多いです。新橋は観光地だから…とか、会社の飲み会で使う街だからプライベートではちょっと…なんて声も耳にします。

本当に新橋はそんな街なのでしょうか。グルメサイトの数字で見ると、新橋駅周辺にはは800軒の居酒屋がありますが、これだけあればきっと何かしら好みのお店が見つかるのではないでしょうか。上司と飲みに行くお店ではなくて、自分のための時間を過ごせるイイお店がきっとどこかに。

私は新橋が大好きなので頻繁に飲み歩いていますが、やっぱり好きなお店はいろいろありますよー！例えばここ「かっぱ」とか。

8畳ほどのコンパクトな空間に、コの字カウンターとテーブルが2卓だけのお店。その中にジグソウパズルのように組み上げられた厨房機器が無駄なく入り、そこで豊富な種類のメニューが次々と作られています。

カウンターは銘々盆があるので、なんだか割烹気分。40種類はあるメニューは、お刺身から焼鳥、炒めものまで大衆酒場の定番の顔ぶれが勢揃い。この空間でよくこれだけ作れるなといつも感動します。冷凍庫がないので、氷はクーラーボックスに入っているほど。

さて、ビールから始めましょう。生はアサヒ、瓶はキリンです。クラシックラガーということもあり、一本目はキリンから。では乾杯！

箸置きのかっぱが可愛らしい。

お通しのゲソわさを摘んでいると、最初に頼んだマグロかまのお刺身が登場。決してトロではないのですが、この容姿端麗な姿をみてください。これが400円程度なのだから、酒場通いはやめられません。わさびを溶かしたお醤油に擦りつけて、いただきます。

海鮮が多め。毎日その日の分しか仕入れないのそうですが、食べてみればなるほど確かに。築地が近いから新橋はやはり魚で飲むお店が多いのが特長ですね。ししゃもを焼いてもらって、ビールから日本酒黒龍へチェンジ。

牛すじの煮込みは、見た目ほど味は濃くなくて、肉の旨味が絶妙な加減でスープに溶け出しています。これをスプーンですくいながらチビチビと日本酒を飲み進めていくことができれば、もうあなたも立派な飲兵衛さん。

焼き台では魚も焼鳥も一緒になって焼かれています。カウンター10席でテーブル合わせても20人は入れないお店なので、そんなに注文が集中することなく、料理の様子や提供のスピードも丁度いい加減です。

甘い玉ねぎと塩ちょっぴり強めの豚バラに幸せを感じながら、お酒は金宮焼酎を使ったホッピーへ改めて変更。お店の名物のひとつにコンビーフ炒めがあるのですが、あれはちょっと量が多いので、今回はこのくらいにしてあとは酔いを楽しもうと思います。

日本酒、焼酎の種類が多めで、酎ハイ類も金宮で飲めるとなれば行ってみたくなる方も多いと思います。グループならば予約ができますが、ここはやはりふらりと立ち寄ってみて、席が開いていたらカウンターに滑りこむという方が絶対に楽しいです。

パッと見た感じ、硬派な雰囲気のご主人ですが、とても丁寧な接客をされる方で、酒場初心者でも勇気があればきっと新橋の酔いを楽しめるはず。

ごちそうさま。

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（取材・文・撮影／塩見なゆ）

酒蔵かっぱ
03-3431-7928
東京都港区新橋3-30
16:00～23:00（土は17:30～22:00・日祝定休）
予算2,200円