田端で人気の酒場「もつ焼たつや」。亀戸の有名ホルモン店出身のご主人が2012年に独立開業したお店です。もともともつ焼き店が少なかった田端ですが、同店の誕生でますますはしご酒が楽しくなりました。看板料理のもつ焼きの質の良さに定評があります。
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すぐに満席になる盛業店
田端駅北口から徒歩3分ほど。改札の西側に建つ田端アスカタワーを横目に江戸坂を登った先にあります。17時30分に提灯が灯ると、仕事帰りの人たちが続々と店に流れ込み、あっという間に満席になります。なかなかの盛業店です。
客層は田端駅周辺で働くビジネスパーソン風の人だけでなく、ご近所さん風のラフな服装の人も多いです。
店は奥に長く伸びており、正面左に炭火の焼台とそれに面したカウンター席、対面にテーブル席という配置。比較的新しいもつ焼き店とはいえ、だいぶ使い込まれた感じで、ほどよく飴色に染まっています。椅子は清酒通函に板をしいた簡易的なもの。
温かい雰囲気の客席に反比例するように厨房側はピカピカです。つぎつぎとはいる注文に応えるためにご主人やスタッフの皆さんが忙しそうに働かれています。
三冷ホッピーで乾杯!
氷なし、ジョッキ、焼酎、ホッピーの3つを冷やした三冷ホッピーが人気です。熱々のもつ焼きにはぴったり!
それでは乾杯。
品書き
生ビールはサントリー ザ・プレミアムモルツ(550円)、瓶ビールはありません。三冷ホッピーは白・黒用意あり(500円)。焼酎ハイボール(チュウハイ400円)がホッピーと並ぶ人気ドリンクのようです。いわゆる色付きの元祖ハイボールのこと。
レモンサワー、バイスサワー、青りんごサワー、クエン酸サワーなど、すべて注いだ状態で提供されます。なお、ベースの甲類焼酎はファンの多い三重県四日市市の宮崎本店が発売するキンミヤ焼酎です。シャリシャリになるまで凍らせたものを使用。
目的の串焼きは一部を除き1本140円均一です。カシラ、シロ、タン、ナンコツ、ハラミ、バラ、ガツ芯、アブラ、やきとり(鶏正肉)、ササミ、レバー、うずら(卵)など。つくねに相当する串は「鳥ダンゴ」(160円)。一部を除き1本単位で注文可能です。
その他、塩煮込み(450円)や、センマイ刺(550円)など、もつ焼き店でおなじみのおつまみが一通り並んでいます。
仕事帰りにちょっと摘んで、に丁度いい
トマト(350円)
もつ焼きに一番合う端休みはなんでしょう。お新香でしょうか、それとも梅きゅうですか。私は冷やしトマトだと思います。もつ焼きは力強い味なので、それが続くとどうしても口がいっぱいいっぱいになってしまいます。それを一瞬でリセットしてくれるのがトマトです。
塩煮込み(450円)
あっさりかな、という見た目をしていますが、なかなかのしっかり系。具の豚モツは浸したパンのようにふわふわとしており、噛まないうちから口の中で溶けていくような食感です。
ネギレバ(450円)
お店のおすすめ品は、このネギレバ。芯はまだしっとりとしたレバを、にんにく、しょうが、たっぷりのネギとごま油とともに楽しみます。
シロ(140円)
平たい竹串でぐっと差し混んだシロは、比較的厚みがあり脂が多く残っている部分。短冊状に揃えたきれいな串打ちです。かなり濃厚でインパクトあるタレとちょっとした焦げ目、そして辛子で引き締められたモツとの相性はなかなか。山椒もあいます。
チュウハイ(400円)
キンミヤの公式タンブラーにシャリキンが浮かぶ、氷なし色付きの焼酎ハイボール。ややマイルドな味かつキンキンに冷えているので、スイスイと喉を通ります。
スタミナ焼き(330円)
2本単位のスタミナ焼き。漬け込みのカシラ…ではなく、田端「もつ焼たつや」ではタレ味の鶏もも肉におろしニンニクを添えたもの。想像の通りのガツンとした味です。
レモンサワー(450円)
チュウハイ、ホッピーのおかわりは、都度ジョッキやタンブラーが変わることはもちろんのこと、毎回手がくっつきそうなくらいに冷えています。こちらはレモンサワー。グラスに霜がついているようにみえますが、これは塩をつけたスノースタイルです。
うめ酢大根(100円)
ほとんどの人が注文している、100円メニューのうめ酢大根。これが意外にもおつまみとしてチュウハイを誘う美味しさです。これだけでもう一杯おかわりしてしまいそう。
比較的若いお客さんが多く、皆さんもりもりともつ焼きを頬張りながら、仕事終わりの酒場時間を楽しまれています。また、こういう雰囲気が戻ってきたら、田端で途中下車して向かってみませんか。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材時期/2019年夏)
店名 | もつ焼たつや |
住所 | 東京都北区田端5-2-9 1F |
営業時間 | 営業時間 17:30~23:00(L.O) 定休日 日曜、月曜日 |
開業年 | 2012年 |