15時から開いている家族経営の酒場「松ちゃん」。魚ともつ焼きの両方を揃えて、しかも値段は一回り安いとくれば、人気になるのは当たり前。変化球ある創作おつまみも魅力的です。
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亀戸は安くて楽しい酒場が多いですが、立ち飲み屋やSNSで話題の店だけでなく、一般的な大衆酒場も素晴らしいお店が多々あります。そのひとつ「松ちゃん」は、午後3時開店、料理もお酒も安いと評判です。
料理は定番だけでなく、差し込みの日替わりメニューも非常に種類豊富で、あわせれば100品近い。お刺身もあればもつ焼きもありと、”とりあえず”松ちゃんに行けば自然と食べたいものが見つかります。
目次
典型的な大衆酒場だけど、とってもリーズナブル
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亀戸駅から300mほど離れた住宅街にあります。飾り気のない白色の電照式袖看板がむしろカッコイイ。
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店は奥に長く、カウンターは一段高くなっています。正面に大将の板場がるカウンターの中央が一人飲みの特等席です。
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みあげれば、いたるところに短冊メニューやホワイトボード。種類の多さもそうですが、どれも安いことに驚きます。
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なにはともあれ、ビールから始めましょうか。今日日、大瓶で500円(取材時の値段表記より※税別価格)なのは嬉しいです。それでは、サッポロ黒ラベルのびん生で乾杯。
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お通しの小鉢は日替わりです。今日はふき煮。
品書き
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それではドリンクメニューから見ていきます。樽生はサッポロ黒ラベル、瓶は黒ラベル、ヱビスのほかにアサヒスーパードライとキリン一番搾りも用意されています。酎ハイは特製酎ハイ(250円)が手頃かつ墨東エリアに多い色付きの焼酎ハイボールでおすすめ。サッポロのバリキングも用意されています。
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安いといえば、清酒も嬉しい値段。日本盛が定番酒でなんと1合250円。地酒も全国まんべんなく有名銘柄が並びます。
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料理はどれを頼もうか悩んでしまいます。ガツ刺し(250円)からはじまり、豚もつ焼も種類豊富。辛味噌で味付けした朝鮮焼と生なんこつがともにお店の個性派メニューです。
握り寿司(3貫250円)、焼きとんかつ(350円)、レバスタミナ炒め(450円)と、本当に笑ってしまうほど選択の幅が広いのです。
お店のイチオシは、創作系の皮なしジャンボシューマイ(350円)と自家製焼き餃子(300円)。
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加えて差し込みメニューがこちら。お刺身は仕入れ次第で顔ぶれがかわり、この日は中トロ(450円)、サヨリ(350円)、ぶり(300円)、アジたたき(450円)、いわし刺し(350円)、生にしん(350円)など。ニシンがあることに、大将の遊び心が感じられます。
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裏面にもこの通りずらりと。自家製チャーシュー(450円)やカキのチヂミ(450円)は、いつもの酒場料理からあえて外れたいときに惹かれてしまいそう。
お得感たっぷりのサービス料理
マル得 刺身3点盛り(500円)
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このボリュームで500円は、価格にシビアな方も納得でしょう。ぶり、赤海老、小肌の3品。寿司ゲタに盛られているのも素敵です。
特製酎ハイ(230円)
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墨東エリアに来たら、やっぱり飲みたいお酒はこの黄色く輝く焼酎ハイボールです。ほんのり甘い香りがついた酎ハイは、たしかにプレーンの甲類焼酎ソーダ割りより飲みやすく感じるものです。
焼餃子(300円)
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中華店ではなく居酒屋で餃子やシュウマイが名物と聞くとどうしても気になってしまいます。専門店の餃子とも違うオリジナリティがあることが多いからです。
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こちらの特長は、この通りぱんぱんにつまった餡にあります。小籠包のような肉汁あふれる仕上がりで、噛むと口の中に旨味成分がふわっと広がります。
朝鮮焼(250円)
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横浜や横須賀のやきとり店、そして亀戸の老舗もつ焼き点でもみかける朝鮮焼という表記。ピリ辛で甘くコクがある味噌に予め漬け込んでいたものです。標準的なハラミのタレよりも濃厚で、酎ハイとの相性の良さは言うまでもありません。
お茶割り(350円)
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樽生ビールや酎ハイなどがサッポロ系なので、お茶割りのお茶はやはりポッカサッポロの業務用玉露茶を使用していました。味がこくて甘さと苦味が独特、このお茶割りが昔から好きという人は多いのではないでしょうか。
早い時間から一人で飲みに来るご近所さんが多く、18時頃のピークまでは比較的穏やかな時間が過ごせるお店です。
亀戸でいろんな料理を気兼ねなく食べたいときにいかがでしょう。
ごちそうさま。
近くの酒場
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 居酒屋 松ちゃん |
住所 | 東京都江東区亀戸2-38-2 |
営業時間 | 営業時間 15:00~24:00 定休日 木曜日 |