ターミナル駅を中心に出店が続くセンベロの居酒屋「神田屋(カンダヤ)」がいよいよ渋谷にもオープン。ゆとりのある着席型で、お昼から安くお酒が楽しめます。
神田のJR高架下からはじまり、都心部を中心に店を増やしている「神田屋」。当初は小型で立ち飲みスタイルでしたが、近年はファミレス並にゆとりのある配置をした店舗が増加中。もはや、センベロ=狭めの立ち飲みというスタイルだけではなくなってきています。
2020年以降に増加しているゆとりのある神田屋は、すべて神田屋の運営会社テンアライドが、長年看板ブランドしていた「天狗」や「テング酒場」からの業態変更です。センベロ店として客単価を下げても詰め込み型にせず、そのまま営業しているのがポイント。
テング酒場→神田屋に
渋谷センター街にできた神田屋も、もとはテング酒場渋谷センター店だった場所。看板を付け替え、2021年6月、再スタートを切りました。
これまでのテング酒場は、サラリーマン向けの大衆酒場といった雰囲気。それでも、焼鳥は1本88円からでしたし、鶏の唐揚げは325円、長年人気の蒸し鶏のねぎ塩がけ(428円)など、決して高いお店ではありませんでした。
看板は変わっても店内はほとんどそのまま。喧騒の渋谷センター街にあってこういう落ち着いた空間があるのは意外ではないでしょうか。
巨大歓楽街の中にあり、さらにお昼から営業していることもあり、これからセンベロ好きのお客さんで賑わうことになりそうです。
さて、飲み方次第でとってもお得に感じるのが神田屋なのですが、とくに生ビール(サッポロ黒ラベル)は319円(以下税込)と嬉しい値段です。
高さをみせる演出がない、昔ながらの低重心なワイドジョッキでドンとでてきます。それでは乾杯!
品書き
最もリーズナブルなお酒は、酎ハイで209円。プレーンな酎ハイだけでなく、パンチレモンサワーも価格は据え置き209円です。
ちなみに、パンチレモンとは、ポッカレモンでおなじみのポッカサッポロ社がつくる、キリっとした酸味とコクがある、まさしく「パンチ」のあるレモンシロップのこと。
もつ焼き店などでおなじみ、甲類焼酎に天羽飲料のシロップを落とす「梅割り」「葡萄割り」(275円)もあり、酒場好きが飲みたくなるような仕掛けがたくさん散りばめられています。
一人飲みでも色々食べられる小サイズ
店の推しグルメは餃子ですが、私は鉄板料理と肉刺しを頼むことが多いです。
なお、餃子も3個から注文できて275円と、スーパーのお惣菜並の価格です。
鉄板焼もも(209円)
運営元のテングが昔からセントラルキッチンを導入していますが、神田屋は店内調理も多め。とくに鉄板焼は熱々の鉄板で提供してくれるので、安くても外食の楽しさがしっかり感じられます。
鉄板焼ももは、ピリ辛の味噌とネギでいただきます。
天羽のレモン(275円)
そうそう、大手飲食会社の店舗ではあるものの、なかなかレアな飲み方があります。それが、天羽飲料製造がつくる「レモン」を数滴垂らして飲む「割り焼酎レモン」。
酎ハイなどのベースになる甲類焼酎は群馬で製造しているサッポロ焼酎です。糖蜜、とうもろこし原料で、すっきりとしたまるく優しい味。
ぽちょんと落としたレモンで、よりクリアに爽快な味わいになります。アルコール感をあまり感じさせないためにスイスイと飲めてしまいそう。度数高めですから飲みすぎない程度に…。※お酒は自分のペースで適量で。
砂肝刺し(319円)
刺しのおすすめは、砂肝刺し(290円)。最近普及してきた低温調理でつくる、ほんのり桃色をした一品。下味のちょっぴりの甘さと、ワサビとごま油という不思議な組み合わせが、結構箸を進ませます。
シャリ酎バイスサワー(310円)
桃色つながりで、バイスサワーを。シャリ酎もバイスも、飲めるお店がここ数年で一気に増えました。神田屋は手頃な価格ですしお通しなどもないので、暑い季節はかき氷感覚でシャリ酎求めて暖簾をくぐるというのも”あり”かもしれません。
チェーン居酒屋業界の雄と呼ばれていた天狗。店舗運営・接客の安心感は神田屋業態でも業界トップクラスだと思います。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 大衆スタンド 神田屋 渋谷センター街店 |
住所 | 東京都渋谷区宇田川町25-3 プリンスビル B1F |
営業時間 | 営業時間 12:00~23:00 日曜営業 定休日 12月31日/1月1日 |
開業年 | 2021年6月15日 |