【閉業】川口「やきとり太郎」 究極の隠れ家。隙間飲みを楽しむ焼鳥酒場

【閉業】川口「やきとり太郎」 究極の隠れ家。隙間飲みを楽しむ焼鳥酒場

2020年11月18日

グルメ系雑誌には頻繁に「隠れ家レストラン」の文字がでてきますが、案外入りやすいもの。ですが、川口にはもっと入りにくい?酒場があります。

今日はJR京浜東北線の川口駅前から、秘密基地のような酒場「やきとり太郎」をご紹介します。

川口駅は赤羽の1駅となり。赤羽はすっかり梯子酒の聖地のようなイメージになりましたが、お隣・川口も負けていません。早い時間から営業する酒場や街中華、角打ちにマイクロブルワリーと多種多様。そして、焼鳥といえば「やきとり太郎」は外せません。

スーパーマーケットとコンビニに挟まれた僅かな隙間に立つ「やきとり太郎」。ぱっとみた印象は、昔、スーパー脇によくあった「焼鳥屋台」のよう。ですが、よく見てください。左側、なにやら空間があります。

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建物の隙間につくられたイートイン

隙間の先は、、なんとイートインスペース。持ち帰り専門の焼き鳥店かと思いきや、奥で飲めちゃうのです。

しかも、キャッシュオンなどではなく、普通の居酒屋のように口頭で注文し、お酒の品揃えも豊富。外観からは全く想像できない”秘密基地”がそこにはあります。

なにはともあれビールから。川口はかつて日本麦酒鉱泉株式会社東京工場(サッポロビール埼玉工場)があった場所。赤星の生産地であったこともあり、酒場や老舗飲食店には赤星が多いです。

ビヤタンをトクトクと満たして、それでは乾杯。

大びん620円(以下税込)、樽生はサッポロ黒ラベル(520円)、酎ハイ類は320円から。知覧紅茶ハイ沖縄パインサワーなど、個性的(サッポロ系)な割物が揃っています。

焼き鳥は1本単位で100円。税込みですから、なかなかにリーズナブル。お通しはありません。

一品料理は湯豆腐や板わさなど200円均一。さらに付箋でキムチなどが加わるほか、焼き鳥をアレンジした「チリソースがけ」や「もつねぎ生姜和え」など、おもしろい料理が300円で用意されています。

冷やしトマト(200円)。大きなトマト一個まるごと。

焼きたての焼鳥を頬張る

まずはスタンダードなハツやタン、カシラなどを塩で。焼き立てで表面がまだチリチリとしたものが運ばれてきます。

ねっとりとして甘めとコクがしっかりとしたタレは、ビールを誘う照り具合です。

ナンコツは鶏(やげん)と豚(のどぶえ)があります。七味を気持ち多めにふりかけていただきます。

アレンジした串抜き小皿が魅力

あっさりとした、つくねおろし付き(300円)。わさびをつけていただきます。

常連さんに人気の「チリソースがけ」。酎ハイ片手に、箸でちびちびつまむのにぴったり。

酎ハイ系でおすすめは北海道コーン茶ハイ。業務用のものなので、大衆酒場でしかみかけないもの。コーン由来のほんのり甘く香ばしいかおりが甲類とよくあいます。

焼き鳥屋台で飲むという非日常

夕暮れから賑わう「やきとり太郎」。お買い物帰りの家族連れや、川口で長年飲んでいる黒帯ノンベエさんまで、老若男女幅広いお客さんで賑わっています。※適度に距離を開けて。

隙間風がふくビルの隙間飲み。まさに隠れ家です。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)