神田「このじょ」 方言につつまれ山形庄内料理で飲む

神田「このじょ」 方言につつまれ山形庄内料理で飲む

2015年4月10日

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神田は新橋についで酒場が多いのではないでしょうか。駅の左も右も、線路の下まで果てしなく飲み屋街が広がっています。近く大手町や神保町で働くサラリーマンやキャリアウーマンが仕事帰りに軽く一杯…のつもりが梯子してしまい今日も深酒に、なんて光景をよくみかけます。

私は新宿の酒場で大人になって、新橋の酒場で社会人デビューして、神田の酒場で昼酒に目覚めた…って、全然関係ない話になってしまいましたが、何が言いたいかといいますと、神田に来ればレベルの高い酒場が昼から山ほど開いているということ。

名酒場は太田和彦氏や吉田類氏におまかせして、少し今回は知られざる飲み屋、でも特定の人から絶大な支持のあるお店を紹介します。

店名の「このじょ」は山形庄内地方の方言で「この前」という意味。「この前飲みに来たけど、また来ちゃった」的な感じ?

飲食店ビルの奥にあるので知らないとまず飛び込みでは入らない立地です。

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暖簾をくぐると元気な女将さんと、大きなL字カウンターにテーブル席。そのほとんどが埋まっています。いやー、この立地でこれだけ入っているというのはスゴイですね。

まずは瓶ビールから。ビールは赤星です。では乾杯で!

お通しから郷土感がありますが、店名からお察しの通りこちらは庄内料理の郷土酒場です。

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山形といえばこんにゃく、という固定概念からつい頼んでしまったこちら。しっかり濃い目に味が染み込んでいてビールとの相性抜群。いやいや、これは次は初孫でも飲まなきゃいけませんね。

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メニューはやはりご当地もので統一されています。価格設定もお手頃で、コンセプト系ダイニングと違った「どっしり」という言葉が似合う酒場なのがいいですね。

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なんとこれはサメだそう。えんがわのような歯ごたえでぷりっとしていて経験したことのない食感が楽しい。

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山菜の天麩羅ははずせませんね!季節ですし、女将さんが「イチオシ」とススメてくださるだけあります。地元から買い付ける食材が多いそうで、神田にいながら旅行気分。いやーいいですねー。

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日本酒の飲みつつチェイサー感覚でビールをぐいぐい。

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壁には観光課のポスターや地図が貼られていて、ますます旅行にきた気分。ここは酒田駅の駅前酒場かなにかですか?(笑)

女将さんはもちろん山形の人ですが、フロアで働く店員さんも山形のご出身とのこと。地元愛からご当地食材についてしっかりと説明してくださいます。

そしてなにより驚くのは、お客さんの半分以上が山形弁で話しているということ。ここは東京に転勤や出張できている人が愛用しているようで、出張のたびに来る人もたくさんいるそうです。

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生ビールはサッポロ黒ラベル。小生がちょうどいいかな。グラスの内側に気泡がつかず、泡は滑らか、ガス圧ちょうどいい、ばっちりな生ビールです。

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あれ、あかべこってもうちょっと南側じゃなかったっけ(笑)

神田にいながら旅行気分を味わえる郷土酒場。こういう飲み屋をたくさん知っていると毎日が楽しいですよー。今夜はどの県に旅にでようかな?みたいに。

ごちそうさま。

 

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

このじょ
03-3254-7358
東京都千代田区内神田3-5-5 大同ビル1F
17:00~23:00(土日祝定休)
予算2,800円