蒲田『鳥樹 蒲田店』鶏の鮮度の重要性に気付かされる店、旗の台発の名店

蒲田『鳥樹 蒲田店』鶏の鮮度の重要性に気付かされる店、旗の台発の名店

2020年10月24日

昨今、唐揚げを看板に掲げる店がチェーン店、個人店ともに増加中です。唐揚げにビールという大定番は、どんな時代でもニーズは高いですよね。実は蒲田は鶏の唐揚げを扱う酒場が多い、ある意味「からあげの聖地」。新進気鋭だけでなく、昔から看板料理にしているお店が多数存在します。

今日はそんな蒲田から、1999年開店の若鶏焼・唐揚げの専門店「鳥樹蒲田店」をご紹介します。本店は品川区旗の台に店を構える1969年(昭和44年)創業の老舗です。旗の台の本店で焼き場に立つ大将の息子さんが始めた店舗が蒲田店です。

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1階はカウンター、二階は掘りごたつのテーブル席

JR蒲田駅東口からすぐ。駅前の飲み屋通りに面した2階建ての一軒家。1階は焼き場を店前にして奥へとカウンター席が伸びています。鳥樹の特長は、一匹単位で仕入れたものを客の注文にあわせて切り分けていくという調理スタイル。創業時から、事前の切り分けはもちろん、冷凍品ももってのほかというこだわりです。カウンター席ならばかれいな捌きの仕事をみることができます。

二階は掘りごたつの板間の入れ込みになっています。

靴を脱ぐので気軽さはありませんが、座ってしまってからの落ち着きはなかなか。

まずはなにはともあれビールから。鳥樹本店では現在サッポロ黒ラベルが提供されていますが、蒲田店ではキリンビールが用意されています。樽生ラガーはこだわりのひとつ。それではキリンラガーの大生(650円)で乾杯!

生ビールは500mlの中ジョッキ600円で、700ml大ジョッキは650円。50円の差ならば、断然大ジョッキでしょう。瓶ビールはレギュラーラガーのほか、季節銘柄で秋味などが季節によって加わります。

酎ハイ類は500円。ホッピーあり。

日本酒は菊正宗、甲類はキンミヤ焼酎(2500円)です。

お通しは鶏ガラスープと納豆がお決まり

お通しにうずらを落とした納豆と鶏ガラのお椀がつくのは、旗の台から続く鳥樹の”お決まり”。最初は「へぇ」と驚くかもしれませんが、案外これで焼き物を待っている時間もよいものです。

焼き物は特大もも(1,200円)を筆頭に、手羽骨付きささみなど。看板料理はももたたき(1,200円)。蒲田店のご主人自ら焼台で調理する焼き物だけでなく、唐揚げも個性のある味でおすすめです。

そぎ身のお造りにとりわさ、鳥樹風サラダなど、サイドメニューもほとんど鶏づくしです。

名物ももたたきと、とりわさ

焼き物までのつなぎ役というにはもったいないほど、お酒を誘う味の「とりわさ」(850円)。

ももたたきが出来上がりました。鶏焼きといえば南九州などの炭火で焼いた、歯ごたえとコク深いものをイメージするかもしれません。鳥樹は若鶏をつかった柔らかなもので、特製のポン酢をかけていただきます。

皮のサクサクと、ほのかにピンク色の身から染み出す肉汁は絶品です。

珍しい3合徳利をつかった菊正宗(3合1,300円)。お燗酒は熱々すぎず上燗ほどの丁度いい温度で提供されます。

絶対食べて欲しいナンコツ

あわせるおつまみは、イチオシの軟骨から揚げ(550円)。店でつぶしたての鶏からとれる軟骨で、身を結構残しつつフニッとした軟骨もやわらか。

ヤゲンと言われる部位など、様々な部位が混ざっています。旨味が強く日本酒を誘う一品です。

どっしり構えた店舗で、新鮮な鶏を刺しで、焼きで、から揚げで楽しむ店、鳥樹。若い店員さんが多く、元気な雰囲気です。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名鳥樹 蒲田店
住所東京都大田区蒲田5-18-11
営業時間営業時間
17:00~23:00
定休日
日曜日、祝日
開業年1999年