シカゴループ「Monk’s Pub」 アメリカンパブを満喫しよう!お昼からやってるビールの店。

シカゴループ「Monk’s Pub」 アメリカンパブを満喫しよう!お昼からやってるビールの店。

シカゴは世界有数の農業都市。穀物など農畜産物に影響力がある取引所で知られる街です。また、穀物がとれる土地にビール・ウイスキーあり。お隣のミルウォーキーと並び、シカゴは米国の飲酒シーンを育んできました。それは、時にして禁酒法やアルカポネなどの歴史にも影響します。

シカゴは多種多様な飲酒文化があり、禁酒法時代に隠れて飲むために存在した「スピークィージー(Speakeasy)」というもぐりの酒場の延長線であったり、また、英国パブのテイストを取り入れワイルドにしたアメリカンパブなど様々。

そんなシカゴらしい飲酒シーンにふれることができるお店が「Monk’s Pub」です。午前10時から夜まで通しで営業する同店。周囲はモダンな建造物が立ち並ぶ中、まちる中世から転移してきたような外観です。入り口にある鉄格子も注目。

 

お店の紹介を始める前に、すこしシカゴの街歩きにお付き合いください。ミシガン湖畔のシカゴは、町の中央をシカゴ川が流れています。St Patrick’s Dayには緑に染められることで知られていますが、普段から青緑色をしています。

 

シカゴは建築好きにはたまらない街です。一世紀以上の年月の幅を持って、新旧の超高層ビルが立ち並ぶ光景は圧巻。

 

中心市街は「Loop」と呼ばれており、このエリアを囲むように走るクラシックな高架鉄道もまた「シカゴループ(CHICAGO・L)」と呼ばれています。

 

目指すお店は、そんな高層ビル群とLの間に囲まれた場所にあります。

 

恐る恐る重厚な扉を開けて入ると、さらに扉があります。二重扉になっており、お店はこの向こう側です。ここがパブで、そして私が酒場好きでなければ、この空間はまず入らないことでしょう。だって、映画やゲームの世界なら、こういう雰囲気の向こう側は「嫌な予感がする」ですから。

 

そんな気持ちを一瞬で消し去ってくれる、ここは大変素晴らしいパブ空間。日中から雰囲気は夜のパブ。

 

つくられたレトロではなく、年輪を重ねてきたお店だから感じる重厚感。

 

カウンターには、平日の日中ながらスタートダッシュを楽しむお酒好きが何名か。そして強面ながら、サービス満点のマスターがもてなしてくれます。

 

10種類以上あるビールタップ。アメリカは大手銘柄はあるものの、メジャーなクラフトビールも多数。とくにイリノイ州のビールや、こだわりのベルギークラフトビールを豊富に揃えているこのお店は、ビール好きならばワクワクすること間違いなし。

 

約180種類のビールが用意されています。品書きは公式ホームページをご確認ください。ビールの品書きはこちら

 

アメリカンペールエールを、ループを走る高架鉄道の音をBGMにちびり・ちびりと飲む時間。ガス圧とのどごしではなく、麦の深みとホップの苦味を静かに味わうこのビール。

 

マスターオススメの銘柄「パウエル クワック」をチョイス。はいよって感じで。

 

底が丸く自立しない不思議なビールグラスです。専用の持ち手でいただきます。その形状から香り・味覚に変化があり、最初はホップ感を感じる爽やかさ、つぎに大麦の甘味、最後はコク深い味わいとかわっていきます。非常に面白いグラスです。

タコスやバッファローウイング、フィッシュアンドチップスなど、定番の料理もありますが、もちろん飲むだけの利用もOKとのこと。

アメリカの連続ドラマに出てきそうな空間。小一時間、シカゴの真ん中で昼ビール。大満足です。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

Monk’s Pub
https://www.monkspubchicago.com/
205 W Lake St, Chicago, IL 60606 アメリカ合衆国
+13123576665
10:00~22:00(土は11:00~17:00・日定休)
予算20