シカゴ「ミラーズパブ」 肉好き必見!ビール片手に名物BBQリブにかぶりつく

シカゴ「ミラーズパブ」 肉好き必見!ビール片手に名物BBQリブにかぶりつく

アメリカで最初に先物取引所がつくられたシカゴ。アメリカの農業地の中心部にあり、農産物の集積地として商取引で発展してきた歴史があります。北米を代表する農業都市は、そんな経済の歴史と並行し、合衆国の食の台所としてアメリカンフードの歴史を刻んできました。

海はないですが、農産物は売るほどある!シカゴはアメリカらしい豪快な肉料理が名物です。肉にかぶりつきながらビールやウイスキーを盛大に楽しみましょう。

シカゴ名物は山ほどありますが、これは外せないと誰もが口を揃えて話す「ミラーズパブ」のバーベキューリブをご紹介します。

 

摩天楼といえばニューヨーク。ですがシカゴも負けていません。シカゴ大火後の再開発により次々と高層ビルが建築され、ニューヨークよりも早く高層化が進んだことから元祖・摩天楼の街とも呼ばれています。

 

街のランドマーク的な存在、「シカゴループ」。シカゴ市営交通CTAの高架鉄道で、シカゴを舞台にした洋画でおなじみの景色です。世界初の高架鉄道で、120年以上前の鉄骨と木材を組み合わせた軌道や駅は今も建て替えられることなく現役で、シカゴ市民の足として活躍しています。

 

目指すミラーズパブは、シカゴループ沿いにあります。シカゴLのアダムズ / ワバッシュ駅の目の前にあります。日本で例えるならば、環状線つながりで神田や天満の駅前といった立地でしょうか。

 

1935年の創業で、初代経営者がミラーさんだったのが店名の由来です。禁酒法廃止の2年後に誕生しています。

 

適正価格でフレンドリーでシカゴならではの料理を出すと評判を呼び、歴代シカゴ市長をはじめこの街を訪れた著名人も常連として名を連ねています。マリリンモンローが飲みに来た写真もありました。

 

さて、農業都市といば肉や野菜、パンなどの小麦粉料理だけではありません。忘れてはいけません、ビールだって農産物からできています。シカゴは全米でもトップクラスのビール消費地。

 

大地の恵み、小麦でつくるヴァイツェンで、さぁ乾杯!

 

ドラフトビール($8前後)だけでも20種類以上が揃っています。有名銘柄からローカルなマイクロブルワリーまで様々。

 

アメリカもミラーやバドワイザーなどのビールのメジャーブランドはありますが、圧倒的なボリュームにあるのはローカルなブルワリーです。その土地のパブやレストランを尋ねる魅力のひとつはそんなビールにふれることです。とくにエールビールの普及は日本のラガービール一色とは異なるものです。

 

ビール、カリフォルニアワイン、地元のライウイスキー、そして響やニッカなどのジャパニーズウイスキーなど一通りのお酒が用意されています。ちなみにこちらのお店はお昼から深夜まで通しでやっているのですから、これらを日中から楽しむことが可能です。

 

はいはい!皆さん、おまちどうさまです。こちらがバーベキューリブ($23)です。スペアリブのほうが響きが伝わりやすいですか。店の看板に「World Famous Rib」の文言にいつわりなし。バーベキューソースは甘辛くてちょっぴくどい感じ。でもそれがとてつもなくあとを引く美味しさです。

ハーフサイズもありますが、やっぱりどどーんとテーブルを埋めるサイズで頼みたいもの。

 

肉も魚もホネのまわりが一番美味しいとはよく言ったもので、とろとろな脂とほどよい赤身のバランスがよく、余韻にイリノイのビールをぐっと飲めば、気分はアメリカ人!

 

ビールばかりではお腹がいっぱいになっちゃう。私もそんなタイプなので、ここは胃袋に隙間を開けてくれるような気がするカクテル。マティーニを。

シカゴマティーニと呼ばれるこの街ならではのカクテルとして、ジンに加えカナディアンクラブなどのウイスキーを入れるスモーキーマティーニがこの地の定番です。ただ、バーテンダーさんのBBQリブと合わせるおすすめはクラシックレシピだそうで、タンカレーでステアというお作法的な作り方となりました。

 

ハイアルコールなカクテルを傾けながら、店の前を行き交うループのつなぎ目の音をBGMにして、イリノイの牛肉を頬張るひととき。映画のワンシーンでみてきたような光景にひたり味わい楽しむ時間です。

日中からやっているお店ですが、シカゴのパワーを感じるならばやはりディナータイムでしょう。観光客は意外と少なめで、多くは地元で働くビジネスマンやビジネスウーマンたち。お互い称え合えあいハグをしていたり、ウェイターと握手をしていたり、この椅子にいるだけで日本人が想像する以上のドラマチックな光景がきっと広がるはずです。

 

お酒好き、飲みのシーン好きならば、このレスラトンを旅の目的としてシカゴを尋ねる価値は大きいと思います。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

Miller’s Pub
https://www.millerspub.com/
+1 312-263-4988
134 S Wabash Ave, Chicago, IL 60603 アメリカ合衆国
11:00~28:00(基本無休)
予算$35