シカゴ『ギブソンズ』朝食はステーキとマティーニ。地元民御用達の店

シカゴ『ギブソンズ』朝食はステーキとマティーニ。地元民御用達の店

シカゴ高架鉄道Lのシカゴ駅から徒歩数分。ミシガン湖のオーク・ストリート・ビーチ近くにある1989年創業の『Gibsons Bar & Steakhouse』は、地元人”Chicagoans”が愛用する手頃な価格のステーキレストラン。名物がマティーニと聞いたら、飲みに行かないわけにはいきません。

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世界屈指の農業都市で食べるステーキ

それは、羽田を離陸して10時間ほど経過した、ANA112便の機内での出来事でした。CAさんから受け取った出入国カードに必要事項を記入するときに、愕然としました。

宿泊先の欄を埋めるべく、スマートフォンを開いてホテルの予約完了メールを開いた瞬間、重大なミスに気づいたのです。手元のウイスキーの味がわからないほど焦りました。

シカゴ・オヘア国際空港 (ORD)に着くのは、朝7時過ぎ。でも、手配していたホテルは、なんと翌日からの予約でした。私は、シカゴについても今晩は宿なしです。

着陸後、スマートフォンの機内モードを解除。慌てて、いつも使っているホテルグループのアプリを立ち上げ、なるべく安く、これから一晩泊めてくれる宿を探しました。スポーツイベントでもあるのか、満室が多く宿がとれたのは、イミグレーションの直前。ギリギリ入国書類を書き終え、無事アメリカへ入国しました。危うくとんぼ返りになるところでした。

海外でも使えるNTTドコモと、AT&Tに感謝!

「時差があることをしっかり確認しよう。そしてお腹が空いてきた…」

ほっとしたら、さっき飲み残したウイスキーが恋しくなってきました。

外観

シカゴはニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ人口約270万人が暮らすアメリカ第三の都市です。ミシガン湖の湖畔にあり、小麦をはじめとした農作物の集積地として発展した、アメリカの農業の中心地。つまりは、食の街なのです。

郷土料理は、ステーキやピザ、ハンバーガー。そしてビールやウイスキー。

滞在が1日増えてなんだか得した気分なので、予定になかった地元で有名なステーキ&バーの店『ギブソンズ』で、遅めの朝食をいただこうと思います。

内観

時刻は口開けの11時。広い店で、メインダイニングとクイックなレストランを兼ねたバーにわかれています。入り口には、俳優やスポーツ選手、政治家などの写真とサインがそっと飾られています。

私はお酒が目的なので迷わずバーへ。落ち着いたインテリアと、穏やかに差し込む日差しに包まれて、とてもリラックスできる空間です。

バーカウンター

それにしても、ここのバーカウンターは素敵です。バックバーに並ぶスピリッツは嫌味がないですし、バーテンダーさんの所作も丁寧で美しい。北米では、ボストンシェーカーとバーガンで、カクテルをまるで立ち食い蕎麦屋のように提供するバーばかり遭遇する私としては珍しい、良いバーに入れたと思います。

バックバーの上に航空機模型が並んでいるのも、航空産業の街らしくて楽しいです。

Gibsons Gold, Helles Lager, Haymarket, Chicago, IL (5.5 %) 9.00ドル

まだ午前中だというのにジントニックを飲んでいるスーツ姿の人が多い。昼飲みは全世界共通の嗜みですね。私は、お店のプライベートブランドの”Helles Lager”を。モルティかつ長いホップの余韻があります。度数は5.5%。

それでは乾杯!

本日のスープ

バーで昼食とはいえ、なんとなく形式に則って注文したいもので、メインディッシュ前にスープをお願いしました。今日はミネストローネだそう。生クリームがしっかり入ったかなり濃厚な味付けで、トロトロになった牛肉があり、ちょっとしたシチューのような印象です。これが、「イタロアメリカーナ」というスタイルでしょうか。

ステーキサンド「Classic Burger」 20.50ドル

航空会社の機内誌でも紹介されるような『ギブソンズ』。LOOP(エリア名)のハイクラスな有名レストランと対比する、ローカルに愛される店という位置づけで書かれていることが多いようです。実際、こうして平日のお昼間から飲んでいるシカゴ市民「Chicagoans」たちがいます。

皆さんなにを食べているのかなとスタッフの方に訪ねたら、名物のステーキサンドだそう。こういうときは素直に真似するほうが正解だと思うので注文しました。運ばれてきたものをみて、思わず声がでました。

大きい!豪快!

それだけでいい値段になりそうなステーキが、ローストトマトと一緒にフランスパン風のバケットに挟まれています。付け合せのフレンチフライポテトも山盛りです。これが本場のパワーですか。

ダーティーマティーニ

これに、”Dirty Martini”をあわせるのが定番のようです。奥の常連さんも、ステーキをかぶりつながら、まるでセルツァーのようにマティーニを飲んでいます。

さて、なぜ「ダーティー」なのでしょう。見た感じ、金魚が飼えそうなサイズは別として、ジンとベルモットでつくる正統派のマティーニのようにみえます。

ダーティーとは、オリーブを漬け込んだエキスが溶け広がることが由来なのだとか。つまり、オリーブが主役ということ。

また、ジンだと思っていたスピリッツは、ライ麦・小麦などの穀物でつくるウォッカ(アブソルート エリックスなどを使っているように見えた)でした。さらにベルモットではなく、オリーブブラインを使っているのも特徴的です。これを、ステアではなく、カクテルシェーカーでシェイクしています。

それならば、もうマティーニじゃないのでは?という疑問はありますが、それはそれとして、これが実に美味。ステーキの脂をすっと流してくれて、次の一口が新鮮な印象のまま味わえます。

液の量は5オンスほど。飲みごたえがあります。パスポートと比較したくなるのは日本人らしいというか。これで、シカゴ初日の失敗を忘れ、楽しい飲み歩きがスタートできました。

ごちそうさま

シカゴといえば、禁酒法時代にspeakeasy(スピークイージー)と呼ばれる隠れバーがあったことで知られいます。隣接するミルウォーキーと合わせてビールの名産地でもあり、ウイスキーでも注目されている、全米でもとくにお酒への熱量が高い街です。シカゴ訪問は楽しい経験になりました。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名Gibsons Bar & Steakhouse
住所1028 N Rush St, Chicago, IL 60611 アメリカ合衆国
営業時間11時00分~0時00分 日曜日・月曜日定休
創業1989年