八丁堀「いち」 一人飲みにも優しい料理とカウンター。絶品マグロに舌鼓をうつ。

八丁堀「いち」 一人飲みにも優しい料理とカウンター。絶品マグロに舌鼓をうつ。

2019年9月15日

八丁堀のオフィス街に暖簾を掲げる飲み屋の「いち」。現在の店主のお父さんが脱サラをして開業。二代目の店主となる武田芳明さんが両親の味を守っています。訪ねたきっかけは、界隈の酒場通の友人から「八丁堀の”いち”で出すまぐろが絶品」とオススメされたことから。

JR八丁堀駅から徒歩2分ほど。鍛冶橋通りから一本細い路地へ入ったところにあるので、知らなければなかなか前を通ることのない立地。それにも関わらず、18時頃に訪ねたときは満卓の賑わいでした。

カウンター越しに厨房の様子を眺めるのが醍醐味です。常連さんも多いカウンター席に滑り込んで、さぁ、始めましょうか。

なにはともあれビールと行きたいところ。でも、頼んでいないのにビールがでてきましたよ。まさか、顔に「ビールをください」って書いてありました?

素早く出てくる小鉢とともに、一口サイズの生ビールがセットになっているのが”いち”のお通し。小鉢の内容は、今日は塩辛でしたが、煮物やサラダなど内容は日によって変わります。

一口目に生ビールを提供するだけあって、ドラフトビールの状態はばっちり。美味しい一口が呼び水、いえ、呼び麦酒となって、改めて生ビールをオーダー。

銘柄はキリン一番搾り(510円)。ではでは、乾杯!

瓶ビール(520円)ではキリンクラシックラガー(CL)とアサヒスーパードライも選択できます。酎ハイ類(420円~)、常連さんは焼酎のボトルがメイン。日本酒は新川の酒類関係者に「サカリさん」と呼ばれている日本盛。お酒の街・新川に東京支店があり、”いち”から高橋を渡って150mの距離というご近所さんです。

こちらは定番の料理。〆ものなど季節変化が少ないものが載っています。定番料理の種類が少ないということは…

はい、日替わり料理がめちゃくちゃあります。大皿に盛られたすぐ出る料理は、バイ貝煮付け、ウルメイワシ、子持ししゃも5匹、水なすなど。

看板料理で、”いち”を訪ねた目的でもある本マグロをはじめ、刺身はなかなかの充実ぶり。築地・豊洲が近い立地を生かして毎日市場で買い付けているそう。生まれも育ちも八丁堀と聞けば、この豊富な魚介類も納得です。

カウンターでお話をした常連さんは鶏の唐揚げ(670円)がオススメだそう。うーむ、また飲みに来ます。

刺身や大皿料理に半分が設定されているのが嬉しいポイント。カウンターならば一人でも楽しめますし、料理も一人であれこれ食べられて嬉しいです。

さぁ、来ました。本命・本マグロ(半分・500円)。すじのない真っ赤な赤身も、とろっとろのトロも、たまらなく美味。高級な料理屋に出せるようなものを、気取らずにブツ盛りで。

アジフライは1枚(370円)から。大きさはほどほどですが、厚みがあって、刺身でも出せるような鰺を、注文を受けてからカラっと揚げてくれます。

あわせるお酒は、レモンサワー(420円)。レモンの酸味と鰺の風味は合いますしアジフライと相性抜群。

食べごたえある大きさなので、半面はソース、もう半面は醤油で。2つの味を楽しみます。

日本盛はよいお酒のキャッチコピーでおなじみ、日本盛。マスでもらって、きゅっと一口。

食品関係やお酒関係者もファンがいる、食と酒を楽しむ店「いち」。冬季の鍋も名物です。

忙しくともフレンドリーに話しかけてくれるご主人やお店を支える皆さんの明るさも魅力。笑顔で溢れるカウンターで、仕事終わりの晩酌をぜひ!

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

いち
03-5540-0011
東京都中央区八丁堀3-27-13
16:00~23:00(日祝定休)
予算3,500円