毎年恒例の「新橋こいち祭」をご存知でしょうか。新橋地区の有志がボランティアで地域の活性化を目的として始めたお祭りで、今年で22回目を迎えました。
聞きなれない「こいち」の意味ですが、「小一時間」からきていて、ちょいと一寸楽しんでいってという意味が込められているそうです。小一時間というと立ち飲みやせんべろ酒場のイメージも感じ、実に新橋らしい名前です。
主催は新橋地区12商店会で、行政や商工会議所がバックアップしています。お祭りでは、警察や消防のブースやパレードがあったり、JR東日本など鉄道5社局も出展していて、街に関わるあらゆる業種が協力して開催しています。
今年は7月28日・28日に開催され、平日の早い時間から大いに盛り上がりました。スタートは正午からと早く、平日なのにあちらこちらで飲む人多数。新橋の飲食店が多数出店をだしていて、普段なかなか飲めない人気店もお祭り限定料理が登場。新橋で飲むのが好きな人は絶対楽しい二日間です。
新橋駅SL広場、ニュー新橋ビル周辺、桜田公園(桜田小学校が平成3年まで併設されていた学校風の広場)と、かなり広域に会場が設けられていて、さらに「小一時間」お祭りで飲んだあとは近隣の飲食店へと人が流れ、街全体が活気づきます。
お祭りだからと、会場に隣接していない店舗もこの日だけは早く開けていることも多いです。
メインステージが設置されるのはJR新橋駅前のSL広場。かなり大がかかりなステージで、港区立御成門小学校による太鼓や、スパリゾートハワイアンズのファイヤーナイフダンスチームの演技、ゆかた美人コンテストなどが常に開催されています。
イベントの各会場にてビールテントを構えるキリンビールも、「新橋に乾杯」と、乾杯の音頭でお祭りを盛り上げました。
以前取材した、一番搾り「東京に乾杯」のお披露目イベントで初登場した「チア男」こと Tokyo Cheer リーダーズが駆けつけ、イケメンたちが会場内の人々と乾杯をして回りました。筆者はもちろん飲んでいますが、チア男の皆さんも乾杯で巡ったあとはちゃんと飲めたのかな。
会場内をマイクをもって、乾杯をしている人たちに「どんなことに乾杯ですか?」と聞いて回っているなかで、キリンビールの中の人もつかまっていました。こちらは中央支店長!?
会場周辺は美味しそうなお店ばかり。新橋地区で事業を構える企業・店舗が優先して出店できるため、露店もこの界隈のお店がほとんど。有名中華だって、この日は全力でソース焼きそばをつくります。
中華まんやシュウマイは、蒸籠持ち込みでつくる本格派。ビールを片手に焼鳥、もつ焼、メンチカツなどお酒に合う料理に舌鼓をうつのは楽しい。なんといっても、普段ふらふらとハシゴして歩いている駅前で飲んで食べてができるのがワクワクします。新橋ターツ協会や第一ホテル、兵庫県は西宮の日本盛まで出店。
新橋駅前につくられたキリンビールブース。ビール会社の社員もこの日は完全に売り子さん。コールドプレートのビールサーバーをこの暑さの中維持する苦労、分かる人にはわかるはず。氷でビールの管を冷やすので、夏の屋外はあっという間に氷が溶けてしまいます。
今回はキリンビールブースに密着取材、ということで中からも様子を眺めていましたが、とにかく皆さん五時前から良くお酒を飲んでいかれます。
ドブ漬けに氷といっしょに浮かぶビールやチューハイは思わず生唾モノ。自宅にも設置したいくらい(笑)
新橋で誕生した酎ハイで、「SLハイ」というのはご存知でしょうか。ソルティライチと甲類、グラスの縁に塩をかるくつけたもので、新橋市内で多く見かけます。夏の汗をかいたあとに、軽い塩分が心地いいです。私としては、度数は高いほうが好き。
こちらは桜田公園会場。警視庁音楽隊/東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部によるパレードが間もなく始まることろです。お酒がメインの街ですが、界隈で在勤の人々と新橋近隣の住民をつなぐ催しでもあることが感じられ、どこか手作り感があるのも素敵です。
ニュー新橋ビル4階テラスではまもなくビアガーデンがはじまります。(17:00~21:00)
ここでは普段ビアガーデンが開かれていないので、大変貴重な空間です。そんなに高さはないですが、それでも普段見慣れた新橋の眺めがちょっと変わるだけでもテンションが上がります。
毎年夏に開催の新橋こいち祭。居酒屋が建ち並ぶサラリーマンの聖地の名に恥じない飲んで食べて笑って、勢いで盆踊りにだって加われる楽しいお祭です。浴衣美人コンテストも毎年盛り上がります。皆さんも来年は小一時間遊びに立ち寄って、軽く一献飲んでみてはいかがでしょう。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビール株式会社東京支社)