五反田に晩杯屋が本日(2016/09/30)オープン。五反田は品川区内の山手線3駅のなかで一番大衆的で気取らない街というイメージ。目黒ほどオシャレな雰囲気でもなく、大崎ほどビジネスライクな感じでもない。
目黒川が流れる駅前。3両編成の小さな電車がかわいい東急池上線の始発駅。水っぽい雰囲気あり、美味しいラーメンやカレー店あり。なのに五反田にはなぜか立ち飲み店は数えるほどしかありませんでした。
そんな五反田についに晩杯屋が進出。新たな選択肢、帰宅前のラフなちょい飲みができるようになりました。ディープな角打ちや女性ひとりではちょっと入りにくい雰囲気の店ではなく、ある意味で画一的なつくりで入りやすい雰囲気だからこそ、ニーズもありそうです。
煙モクモクでもなく、缶ビール片手にペヤングでもない。ちゃんと食べれてちゃんと安い。女性や手軽に飲んで帰りたい人には晩杯屋は「ちょうどいい」店ではないでしょうか。
一階はコの字カウンター、二階はドリ場を囲むL字とその先にテーブル席という配置です。
椅子席に座るからといってチャージがついたりすることはありませんが、常連さんはあえて立ち飲みを選ぶという人も多いです。グループで飲みにきて、気のしれた仲間とせんべろパーティーをするときに椅子がいい。
ドリンクメニューは他店と変わりなく、ビールはキリン一番搾り、チュートニックに男梅サワー、ゴールデンに富久娘。生すだちハイが2つあるのは気にしてはいけませせん。このへんが、なんというか武蔵小山のバラック時代の名残だと前向きに捉えたい(笑)
ドリンクは200円台がほとんど。ハイスキーやバイス、ホイスなど、ホッピー以外の東京謎割り材が揃っているので、遠方から東京にいらしている酒場好きには便利な「割り材」アンテナショップと言えますね。
それでは、いつものごとく一杯目は生ビールから。500mlジョッキで410円、では乾杯!
フードメニューも、以前ほど大きく目玉商品が飛び出していませんが、無難で安定した顔ぶれです。いい意味で「あれ食べたい」と思ったときにあるという感じ。
健康志向な私(ほんとですよ)はいつも冷やしトマトは必須。一個150円でリコピンパワー。
めずらしく活タコ刺しが入っていました。ゆでだこの「たこぶつ」と同じ200円。こういうときどき入るネタはあたりが多いです。100円玉一枚・二枚の世界なので、あまり語るのも不思議ですが、まぁほどほどにイイ感じ。
晩杯屋といえばちくわ磯辺揚げは変わらぬ人気メニュー。食べ盛り男子も大満足のジャンボサイズ。これで130円ですから、自宅でちくわ買ってきて揚げる労力を考えたら、揚げたてでこの価格は魅力を感じます。スーパーのお惣菜価格。
店数が増えてきて、私も「チェーン店」というくくりで紹介記事を雑誌に書いたこともあります。それでも店の隅っこにはこうして「丸眞正宗」のカップ酒(通称まるかっぷ)が入った通函が積まれていたり、店のスタッフのファンがいて、追っかけで飲みにきてくれる常連さんがいたり、どこか「いこい」(赤羽)の名残が残っています。
初日ということもあり、各店の店長やマネージャーが応援に来ていましたが、長くやっているスタッフの接客はチェーンのそれではありませんでした。そういうところをずっと大切にして欲しいですね。
話題の晩杯屋、今週3軒続けてオープンしました。五反田店もお近くでしたらちょいと覗いてみてはいかがでしょう。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
晩杯屋 五反田東口店
03-5422-9837
東京都品川区東五反田1-15-7
15:00~23:30(土日祝は13:00から・無休)
予算1,300円