田端「らきいたろう」 お酒がスゴイぞ!飲兵衛の心をくすぐパッペッタレーとは

田端「らきいたろう」 お酒がスゴイぞ!飲兵衛の心をくすぐパッペッタレーとは

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田端に2015年の夏にオープンした酒場がなかなかの新進気鋭です。田端駅周辺の飲みどころといえば山手線の外側、東へ長い跨線橋を歩いて階段を降りた周辺がメインで、人気の海鮮酒場や中華飲み、角打ちまで揃うちょっとした梯子タウンとなっています。今回ご紹介する「らきいたろう」は田端の主戦場ではなく、反対に西側へ進んだ場所にあるお店です。

東側はJRの関連施設や日本通運、NTTコミュニケーションなどの職場や、その先は都営住宅が多く、田端駅を最寄りとする職と住の人で賑わいますが、西側の山の手大地の一帯は昔からの一戸建てが立ち並ぶ静かな住宅街。あまり飲酒人口は多くないのですが、そんな立地にありながらもわざわざ山手線で田端まで飲みに来る人も多いというお店がこちらです。

山の手大地の縁を登ってすぐの場所。周囲はあまり飲み屋がありませんが、こちらはひときわ輝いています。マスターと女性の店員さんのお二人で営業する個人酒場です。

マスターはもともと電機メーカーの経理職だったそうで、数年間の居酒屋修行ののち独立、開業されたという方。酒場に対する愛の強い人なので、同じ波長を感じます。

 

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カウンター主体のコンパクトなお店。ちょうどいい距離感でお店の方とお話しながら飲める空間です。それでは、乾杯のビールをと。生はキリン一番搾り、瓶ではサッポロの赤星やヱビスも揃えています。どちらもファンの多いビールですが、皆さんはどっちを選ぶ?

 

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限定の一番搾り東京づくりは貴重なので、まずはこれで乾杯を。芳醇なホップの香りは従来の一番搾りとははっきりわかる違い。余韻はすっきりで、同タイミングの横浜づくりのどっしりした味とはまた違ったおもしろさがあります。

 

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ドリンクの種類は豊富で、ビールはヒューガルデンやギネスも置いています。バカルディのラムハイも取り扱っていて、かなり推しています。お肉料理が多いお店なのでラムハイとの相性もいいに決まっています。

 

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フードメニューがこちら。名物はパッペッタレーというなんとも不思議な料理。牛タンステーキなど一人で食べるにはなかなかのボリューム料理もありますが、全体的に程よくオシャレで、大衆酒バーといった感じ。

 

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タイ料理の海鮮赤カレー炒めのことで、炒め・辛い・海鮮でタイ語にするとパッペッタレー。なぜ洋風の空間の看板料理がタイ料理なのかなんて気にしてはいけません。香味豊かなパクチーとぴりっと辛いカレー味の海老やイカをもりもり食べて、ぐいっとビールを飲めば、「なんでタイ料理」などという疑問はどこかへ飛んでいきますから。結構なボリューム料理で、具材も海鮮がたっぷりなのでこれが600円というのは嬉しい一品です。

 

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辛味、香味、旨味のしっかりきいた料理にはウィスキーのハイボールもよく合います。本来、ウィスキーは居酒屋料理と合わせるのは難しい飲み物ですが、シュワシュワとした口当たりとすっきりしたのどごし、余韻のスモーキー感は、辛めの料理との相性がよく、漠然とハイボールを飲むのではなく、こうして組み合わせの正解を考えてみるのも楽しいです。

ちなみに、このウィスキーはホワイトホースなので、某人気立ち飲みに続き、「ウマハイ」認定です(笑)

 

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ウマハイをくーっと飲んだら、次はビールへ戻ろう。東京づくりもいいけれど、辛い料理ではぐいっと飲めるビールもほしいというもの。おもいきって、キリン一番搾りの大生をいただきました。どすんと大きい800mlは入りそうなジョッキです。

 

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もうひとつの人気メニューはこのレバカツ。薄く伸ばしたレバにパン粉を薄めにつけてサクッと揚げたもので、レバーにまだジューシーさが残り、噛むほどに口の中に脂の旨味が広がります。味付けられた状態ででてくる、昭和なお肉屋の店頭で食べるレバフライのような料理です。

 

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次にキリンウィスキー富士山麓へ。御殿場でつくるキリンのウィスキーは、製造コストが高くすごく手間がかかっていることで知られています。最近少し値上げしましたが、それにともない味もレベルアップ、コストパフォーマンスの高いウィスキーに変わりありません。

 

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さっきから飲みながらずっと気になっていた牛タンステーキ。「極厚」なんて書かれているのでボリュームを聞いてみると、かなり立派なもののよう。衝動的に注文。1,500円と普段使い酒場としては立派過ぎる値段でしたが、出てきたものを見れば納得。

こんなたっぷりでてくるとは!食べやすく切っていただきましたが、まるまるの状態だとさらにインパクト大。牛タン専門店のそれはなんだかんだでいい値段なので、酒場でこんなに食べられるのならば、こういう選択もありではないでしょうか。

 

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ゴーヤチャンプルーなど季節メニューもいろいろありますが、ここはパッペッタレーや牛たんなど、個性的なフードを目指して通いたいお店です。酎ハイ類のベースはキンミヤですし、ホッピーにラムハイ、ウマハイと酒場好きならばきっと気に入る飲み物もあるはず。

山の手大地の際で、普段とちょっと違った酒場時間を楽しまれてみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

らきいたろう
03-5834-9738
東京都北区田端2-7-26
16:00~23:00(火定休)
予算2,800円