茅場町「ニューカヤバ」 空間全体が肴になる、セルフを楽しむ立ち飲み

茅場町「ニューカヤバ」 空間全体が肴になる、セルフを楽しむ立ち飲み

2016年2月27日

DSC04788

ニューカヤバは創業から50年を超えるこの街を代表する老舗酒場です。そのルーツは酒屋の片隅で立ち飲む角打ちで、立ち飲み店になた今もどこか角打ちらしさが残り、これがざっくばらんな雰囲気を演出していて居心地がいい。金融街にこんなお店があるの?と初めて訪れるの人はみんな目を丸くします。

ガラガラと引き戸を開けると、小学校の教室ひとつぶんくらいの箱があり、左が料理や生ビールをいれるカウンター、右側にはなにやら謎の自販機が並ぶという配置。その真中に並ぶテーブルを囲むようにたくさんのスーツ姿の男性が飲んでいます。

元祖カフェテリアスタイルの立ち飲みというのがここを説明する際に便利なのですが、カタカナ言葉は「ビール」くらいしか似合わない空間。あえてここは「自販機でお酒を買って、肴はカウンターで買い、好きな場所にもっていてって飲む立ち飲み」と紹介しましょう。

なお、ニューカヤバは女性専用車と逆の男性専用酒場なので原則女性ははいれません。男性に連れて来てもらってはじめて入れるお店です。雰囲気を守るため、大切なことだと思います。

 

DSC04790

瓶ビールはサッポロラガー、ここのカウンターにどっしりとした構えの赤い星マークはとても良く似合います。父親の背中のような安心感がある赤星を傾けながらここで飲むと、父と母が赤星を飲んでいたあの頃を思い出します。

お豆腐を一丁おつまみにして、赤星で乾杯!

 

DSC04791

お客さんが自分でやるというものの極みは、お客さん自身の手で焼く焼き鳥です。1本100円の焼き鳥はおおぶりで食べごたえ十分。一角に焼き台があるので、ここで自分自身で焼きましょう。

 

DSC04800

これがとても楽しい、タレを重ねてつけながら焼いていく時間、会話も盛り上がります。そしてビールをくいっと。仕事帰りにふらりと立ち寄って焼き鳥を焼きながら同僚と飲む面々、みなさん幸せそうです。炭火で自分で焼いた焼き鳥はいつも以上においしく感じます。

 

DSC04792

ニューカヤバは角打ちが原点です。ですので、お酒はセルフ。懐かしい100円入れるとお酒が流れてくるこの機械はそうとうな年代物。数台が並んでいて、日本酒、甲類キンミヤ焼酎、麦焼酎和ら麦などが100円ででてきます。一枚だと量が少ないのでゲームセンター感覚で100円玉を数枚カチャカチャいれてお好きなこさに。

 

DSC04801

ホッピーを飲むもよし、宝焼酎ハイボールを飲むもよし、和ら麦をお湯や水割りで五分五分にわって飲むもよし、好きな飲み方を自分なりに作り楽しむことができます。

角打ちは大人の駄菓子屋だと思いますが、ここはそれをさらに極めた空間です。50年をかけて作られてきた文化は必見です。名酒場に今宵も乾杯。

ごちそうさま。

 

スポンサーリンク

この記事はあなたのお役に立てましたか?

この記事が少しでもあなたのお役に立てましたら、
ブログランキングへ応援ボタンからの投票を1日一回いただけると嬉しいです。

にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

ニューカヤバ
東京都中央区日本橋茅場町2-17-11
17:00~21:00(土日祝定休)
予算1,200円