京急蒲田駅はここ数年の高架化工事と空港線の改良で大きく様変わりしました。駅前の小さな商店やスーパーがひしめき合うように並んでいた一帯も再開発されて、京急蒲田駅と一体的な空中空間が誕生しました。ここに入っているお店は居酒屋も何軒かありまして、立ち飲み屋も誕生しました。再開発でも小規模飲食店や個店がはいることはとても素晴らしきこと。
こちら「にこまる」は、蒲田で2軒展開する立ち飲み店で、関西からやってきた若き大将がしきるお店です。大阪からということで、おつまみはどて焼きが看板料理。そのほかにも、東京的なホッピーともつ焼き、そして大田市場で仕入れる新鮮な野菜や海鮮も揃える「なんでもあるよ」型のお店です。
雰囲気はまるで天満や京橋の酒場。環状線にのってひょいと飲みに行く感覚を、東京では京急で楽しめます。
完成したてのビルの飲食店なので、とても明るくてキレイなのですが、いい具合に酒場感がでていて居心地がいい。だいぶ造作にコストかかったのでは…と心配してしまいますが(笑)
厨房を囲むように配置された大きなカウンターに並んで食べるのですが、これはまさしく関西風。小学校の教室くらいの大きさなので空間が広くて開放感もあり、ビルの中なのに空気が大きい。
それでは一番搾りで始めましょうか。くびれたタンブラーが上品でいいですね、乾杯!
にこまるの蒲田にある2軒はいずれももつ焼きとお刺身がメインのお店ですが、そもそもの最初のお店はここ京急蒲田のこの場所にあったそうで、メニューも他のお店よりも種類が豊富。三代目の看板料理のどてなど、気になるものがいっぱい。もちろん、二代目同様黒板メニューには生牡蠣など鮮魚・刺身が多数のっていてどれも気になります。
ということで、まずは名物のどてからスタート。大阪にいけば定番のどて煮ですが、東京では専門店でないとなかなかみかけません。これを目当てに…というよりは、さくっと食べに立ち寄った中のひとつとして食べるくらいがちょうどいいんじゃないかな。甘さと味噌味のバランスが絶妙でビールやハイボールが間違いなく進みます。
ホルモン網焼きもお店のおすすめメニュー。ぷりぷりの旨味たっぷりな脂が美味しい逸品。420円とリーズナブルながら量がしっかりあるので、一軒目で腹ペコならばきっと満足できるはずです。串のもつ焼きもありますが、朝に芝浦で仕入れてくる鮮度のいいもつはどれも文句のないクオリティ。
ドリンクは蒲田の他2店舗同様にキンミヤをベースとしたホッピーや酎ハイがありますが、料理から考えるとここは大阪風にハイボールもよいかもしれません。
昨今、酒場で見かけるようになったサントリーのサーバー「ゼウス」が入っているので、シュワシュワ刺激がたまらない。一杯200円台と価格設定も良心的でぐいぐいと飲みたいです。大ジョッキもありますので、どかんと飲みたい方もぜひ。あわせるおつまみには、お店で手作りしているさつま揚げが気に入っています。小売のお惣菜と出来立ては全然違います。
キンミヤの酎ハイも角ハイボールも、日本酒だってワンコインでおつりが来るし料理も美味。千円程度…とまではいきませんが、駅の近くでこの雰囲気でしっかり美味しいのですから普段から飲むのが好きな方は立ち寄らないのはもったいない。蒲田はほかにもお店がありますが、ここをおさえておかないで蒲田の飲兵衛は語れないかも?
京急蒲田直結、飲み屋さんを探すならばまずはここから。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
呑み処にこまる 三代目
03-6715-8873
東京都大田区蒲田4-10-14 あすとウィズ3F
15:00〜24:00(不定休)
予算2,400円