【閉業】池袋「リカーショップ常磐」 ぶくろで一番のディープゾーンへようこそ

【閉業】池袋「リカーショップ常磐」 ぶくろで一番のディープゾーンへようこそ

2015年8月11日

DSC07492

本日ご紹介するお店は、Syupoをご覧になられている飲み歩きが大好きな酒場ファンの皆さまの中でも、とくに経験値をつんでレベルを上げた方のみにオススメしたい一軒。初心者はだれかベテラン飲兵衛が一緒でないと、100%店の前で入店を諦めてしまうようなお店のお話です。

場所は池袋北口。そもそもこのエリアというだけでも飲みに行くことを躊躇する人もいらっしゃるでしょう。もつ焼店や人気角打ち、24時間閉まらない激安酒場など、個性が光るコテコテ酒場の多い場所なので、ぜひチャレンジしてみてほしいです。

ただ、ここにたどり着くのは勇者だけかもしれません。「リカーショップ常磐」という酒屋が今回のスポットです。建物も比較的新しく、道を挟んだ向かい側は東日本銀行という決して立地が入りにくいわけではありません。

ただ、とにかく異様なオーラが漂っていることはお店の前まで行けばわかるはず。半開きのガラスドア。自動ドアのようですが、電源ははいっておらず、そしてかなり重い。これをグーっと力いっぱい開くと、薄暗い店内にぼんやり光る冷蔵ショーケースと缶ビール・缶酎ハイが見えてきます。

そして、よく見ると真ん中のテーブルを囲むようにして思い思いに缶ビールを飲んでいる人達の姿が。ビールケースを椅子代わりにして何やら盛り上がっています。

そう、ここは角打ちなのです。

DSC07496

店構えは、やっているのかどうかすら怪しい酒屋さん。でも、店内はなかなか賑わっていまして、「おおー、なゆちゃん、よく来たねー」なんて言って迎えてもらえる、優しい雰囲気あふれるなお店です。

年金暮らしの方、ビシっとしたテーラードのスーツ姿の人、界隈で働くお姉さん、スナックのママ、いろんな人たちが公民館の集会スペースで井戸端会議をしているような雰囲気で飲んでいます。

冷蔵庫の近くに座るおじさんに缶酎ハイを取ってもらってプシュ。ご主人はカウンターにこそ座っているもののお店の人感は皆無。ご主人をみつけだして自己申告でお支払い。それでは乾杯です!

一杯目は男梅サワーでスタート。

 

DSC07498

比較的大きな酒屋で、ぎっしりとお酒が詰まっているのでその品揃えはスーパーのアルコール売り場を超えるほどあります。瓶ビールも飲めますし、缶酎ハイも各社揃う。何を飲んで何を食べても大丈夫。界隈はスナックやクラブなどの水商売が多いこともあり、その人達が調達するお店としても機能しており、驚くほど高級なウィスキーやワインだって揃えています。

カップ麺もあるし、レトルトのつまみだってある。好きなものを好きなようにして食べていい。ときどき、常連さんが料理を振る舞ってくれることも。

池袋の極めつけディープな場所なのに、なぜだか地方の交流会に顔を出している気分に。

 

DSC07494

順調に酎ハイを飲み進めていきます。常連さんたちはみなさん池袋の主。「要町に今度新しいお店できるらしいよ、取材いってみなよ」など、情報を教えてくれます。

 

DSC07495

誰かが買った乾き物をみんなでシェアしたり、とにかくアットホーム。こういう雰囲気を求めて角打ちに行くという人も多いのではないでしょうか。

 

DSC07493

なにより驚くのは、その営業時間。角打ちで深夜営業なんて聞いたことがない。さらに金曜・土曜は24時間営業というのだから、ここのディープさは半端ないものがあります。ご主人はいつもカウンターで寝たり起きたりしているので、交代することなくずっと店番しています。

とにかく不思議でいっぱいのお店です。女性一人のお客さんは私以外にもいらっしゃいますし、勇気があれば二人くらいで試してみてください。ご主人も常連さんも常識のある方ですし、店内の治安は大変良好。

ごちそうさま。

 

スポンサーリンク

この記事はあなたのお役に立てましたか?

この記事が少しでもあなたのお役に立てましたら、
ブログランキングへ応援ボタンからの投票を1日一回いただけると嬉しいです。

にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

リカーショップ常盤
03-3971-4490
東京都豊島区池袋2-45-1
16:00~翌7:00(金土は24時間営業・不定休)
予算1,000円