荻窪「とん吉」 派手じゃない、だから日常に馴染む

荻窪「とん吉」 派手じゃない、だから日常に馴染む

2015年3月9日

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荻窪『とん吉』1人飲みから宴会まで!66年続く今や貴重な家族経営もつ焼き酒場
1958年頃に創業した荻窪の『とん吉』の魅力は、何と言ってもアットホームな空間の居心地の良さです。地元の常連客が仕事帰りに集う長いカウンターやテーブル席、奥には…
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以下は古い記事です

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荻窪は数多くの居酒屋が立ち並び、その多くが曜日に関係なくお客さんでいっぱいです。杉並区に住んでいる人たちは本当にお酒好きが多いなぁ、なんて感じています。中央線沿線の名酒場率の高さは、下町一部を含まなければ、東京イチだと思います。

駅前のバスのりば横のバラックや駅北口の横丁、そして昨今酒場好きの間で新進気鋭の銘店と、荻窪で飲むところでは困らないのですが、スポットライトがあたっているお店がどうも混んでいて日常づかいでは落ち着かない。もっと、日々の生活に密着した空間で飲みたいとき、オススメなのが「とん吉」です。

駅南口から徒歩数分。長いカウンターと奥にテーブル席数卓というやや広めのお店。この地で40余年続く酒場です。

店名の通り、焼きとんをメインとした串焼きのお店で、変わり串や定番居酒屋メニューもひと通り揃うお店です。

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家族経営のお店で、兄弟とその奥さんで暖簾を守っています。長いカウンターは、5時の開店に合わせて次々と地元の常連さんが集まってきます。とくに会話をすることもなく、もくもくともつ焼きを肴にビールや焼酎を楽しまれています。

「いらっしゃい!」と元気な声で迎えてくれる接客担当のご主人に、初めての訪問でもあっという間に「居場所」を感じます。

それではまずは瓶ビール(サッポロ黒ラベル・生も黒ラベル)で乾杯です。丁寧な扱いでキシっと冷えた瓶ビールは酒場に無くてはならない存在です。

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カシラ、なんこつ、シロなどの焼きとんの定番から手羽・もも肉などの鶏、変わり串では鰻キモ、ハラス、里芋なども。季節限定で冬は牡蠣串(2個で200円)などもオススメ。

焼きとんのタレはやや味濃いめでとろみがあります。

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芋焼酎のロックをいただきながら、丸干しを。丸々と太っていて、味のしっかりした芋焼酎との相性が抜群。

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家族経営ならではのほっこりした雰囲気が空間を包んでいて、リーズナブルな串やお酒をのんびりと飲むのぴったり。お通しの枝豆は無料なのも嬉しい。

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荻窪の飲み屋街は新しい人が始めた輝いているお店が多くて楽しい。でも、日常でゆったりと飲むときにはお店の「これ、スゴイでしょ!」という雰囲気より、「いつもどおりごゆっくりどうぞ」なお店のほうが心地いいこと、あるじゃないですか。

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こちらはまさにそんなお店。だから、それをわかっている地元の50代前後の常連さんから強く支持されていて、いい時間になるとカウンターも奥のテーブルもほぼ埋まってきます。以前、私にこちらを紹介してくださった常連さんが「正直、隠しておきたかった」とおっしゃっていました。丁寧な仕事、1本100円の串、300円~で飲めるドリンク、なによりお客さんも店員さんも騒ぐことなく大人な時間が魅力。

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界隈は酒場系の雑誌に頻繁に登場するお店もたくさんありますが、日常の酒場を愛するのであれば、荻窪・とん吉はぜひ一度訪れてみてほしいお店です。

地元の人にずっと愛されてきた街の銘店、いかがでしょう。

ごちそうさま。

 

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

とん吉
03-3393-0600
東京都杉並区荻窪5-29-1
17:00~23:00(定休日不明)
予算2,000円