高島平「百楽分店」 街で貴重な大衆酒場は地元とともに

高島平「百楽分店」 街で貴重な大衆酒場は地元とともに

2015年3月7日

40年以上続く老舗「百楽」の分店の記事です。徒歩2分で、カウンターだけのコンパクトな本店もあります。本店は比較的静かなので、落ち着いた一人飲みならば本店もおすすめ。(関連記事:百楽本店

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東京都区内を走る路線で、終点の駅が他の路線と接続していない電車って実はかなり珍しい。どこの路線にも乗り換えができない終点となると、その駅を使う人は当然地元の人だけになり、そこは他の地域とは違った独自の雰囲気を醸し出すことがあります。都営地下鉄三田線の高島平は、その典型的な街。

約17,000人を抱えるマンモス団地の街ですが、この界隈に住んでいる人と近くにある板橋市場関係で働く倉庫・運送関係者だけで成り立つ飲み屋街があります。といっても、他の駅前のそれとはことなり、実にコンパクトなもの。それぞれのお店に常連さんが付き、個性的なお店が多いです。

中でも一番の歴史とムードを漂わせているのが「百楽」です。

 

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カウンターと奥に小上がり、テーブルが並びます。ドリンク類は300円程度から、おつまみは500円前後。

家族連れや、近隣の町内会の寄り合いの後に来るような人、仕事帰りのサラリーマンなどが主なお客さんです。

 

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ここのチューハイは珍しく氷が入っていません。色は付いていないのですが、雰囲気としては下町の焼酎ハイボールのような感じです。それでは乾杯!

味はやや甘くて、酒販店系のエキスが使用されています。飲み飽きない美味しさ。

 

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料理は定番の焼き鳥のほかに、酒場メニューがひと通り並びます。

 

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いいちこのロックを飲みながら、のんびり。ここまで来てしまうと他の街への梯子もたいへんなので、点々とせずに腰を据えて飲みましょう。

 

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ザ・大衆酒場という雰囲気で、ゆるい時間が流れています。ご主人はとても人懐こい方で、お客さんとの会話に笑顔で混ざります。こういうの、いいよねー。

 

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営業は24時までになっていますが、最近は三田線の終電までお店は開いています。

都心で飲まずに地元で軽くという人が増えていると話すご主人。残業で遅くなって家に直行するだけの生活をしている人に、「帰宅前のひとときを楽しんで欲しい」と話します。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)