浅草で本格的なうなぎとお寿司、両方を味わいたい。そんな日にぴったりなのが、国際通り沿いに暖簾を掲げる老舗『水喜』です。初代がうなぎ、二代目が寿司の修業を積んだことで、名店がひしめく浅草でも異彩を放ち、両方を看板に掲げるお店になりました。安くて美味しいと地元の浅草っ子にも評判です。
浅草の喧騒から少し離れた国際通り沿い

浅草駅から雷門や仲見世を抜けて西へ歩いたエリア。どじょう鍋の「飯田屋」や数多くのお寺が点在し、浅草ビューホテルがそびえ立つ国際通り沿いに、寿司屋の看板が見えてきます。

創業は1938年(昭和13年)。初代が池袋でうなぎ専門店として店を興し、1942年(昭和17年)に現在の場所へ移りました。80年以上の歴史を持ちます。その後、二代目が寿司職人として厨房に立ち、いまではうなぎと寿司の両方が揃うお店として親しまれています。

立派な店構えに少し緊張しますが、お昼も夜も握りのおきまりが千円台からとリーズナブル。自分たちの建物で、家族で商売をしているから実現できる価格設定です。こういう家族経営のお店に頑張っていただきたい。

店頭の目立つ場所には、その日仕入れた国産鰻の産地が書き出されています。握り寿司に力を入れていますが、原点である鰻の扱いにも一切の妥協なし。鰻を捌いて注文を受けてから仕上げる。本格的なうな重が二千円台から味わえる手頃さも、地元客に愛される理由です。

現在は二代目と三代目の二人で切り盛りされており、女将さんの温かな接客も心地良く、長居したくなる雰囲気。相撲中継を見つつ、お酒をぼーっと飲めば「これはいい店みつけたなー」という気分になります。
鰻握りは親子二代の連携プレーが楽しめる

まずはキリンラガービールの中瓶をお願いして、ビアタンを満たします。それでは乾杯!

旬のホタルイカをつまみながら、お寿司を待ちます。

ふっくらと茹で上がったホタルイカは、噛むほどに旨味が口の中に広がってお酒が進む味わい。

それにしても、今年のホタルイカの当たり年ですね!大きくてぷっくり。味が濃い。

お寿司は少し贅沢に「雅」を注文しました。重厚な和陶器の大皿に、大トロ、生うに、いくらなどが美しく並んでいます。

二代目の丁寧な仕事ぶりが心地良い。さすがは80年以上続いてきた老舗、腕がいい。



なかでも注目は、名物のうなぎの握りです。「雅」のようにうなぎが入るおきまりを頼むと、流れるような家族の連係プレーが始まります。二代目がつけ場でシャリを握り始めると、奥の厨房では息子さんである三代目がタイミングを合わせて鰻を香ばしく焼き上げます。

熱々の鰻と人肌の酢飯をサッと合わせ、仕上げに帯海苔を巻いて完成した見事な一貫。それを女将さんが笑顔で運んできてくれる。長年培われた家族ビジネスならではの阿吽の呼吸に、見ていて清々しい気持ちになります。

初代から受け継ぐタレを纏ったうなぎとシャリ、そして海苔の風味が口の中で一体となります。うなぎのふっくらとした脂と酢飯の心地よい酸味が調和して、ビールがあっという間に空に。


ここで日本酒に切り替えます。

三代目は釣り好きで、自ら釣ってきたお魚をお店で出しているそう。

今回は、釣りたてのカワハギの骨を使った骨酒をいただきます。こんがりと焼かれた骨から出汁が熱燗に溶け込み、体にじんわりと染み渡る一杯。

定番酒が桃川というのもまた良いじゃないですか。つぎ酒をもらってもう一杯。大変気分よくほろ酔いになりました。
浅草の日常に寄り添う老舗のカウンター

うなぎと寿司を確かな腕で守り続ける二代目。そして、自ら釣り上げた新鮮な海の幸でメニューに広がりを持たせる三代目。世代を超えた連携がお店の魅力になっています。
浅草散歩の折に、ふらりと暖簾をくぐってみるのも一興。お近くへお越しの際は、カウンターでのんびりと杯を傾けてみてください。テーブルもあるので、家族連れでの利用も安心です。
代々浅草という皆さんで切り盛りされていますから、街の歴史やローカルな話題で盛り上がれることも。旅行で訪れた方にもオススメです。
店舗詳細





| 店名 | 水喜 |
| 住所 | 東京都台東区西浅草3-16-11 |
| 営業時間 | 11時30分~14時00分 17時00分~21時00分 水定休 |
| 創業 | 1938年 |
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