宇和島『うわじまの料理や 有明』城下町の老舗 魚好きの楽園で鰻を味わう

宇和島『うわじまの料理や 有明』城下町の老舗 魚好きの楽園で鰻を味わう

2025年7月30日

現存12天守のひとつ、優美な姿の宇和島城。その城山に見守られるように広がる歴史的な城下町に、旅程のひとつとして紹介したい老舗があります。『うわじまの料理や 有明』。散策の途中で味わう、地焼きの「うな丼」は格別。地方都市では大変貴重な「昼営業する料理屋」というのも、旅人には嬉しい限りです。

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魚の都・宇和島

JR宇和島駅

リアス式海岸が複雑に入り組む宇和海。ここでは底引き網やまき網、定置網など多種多様な漁が行われ、磯魚から大物のクロマグロまで、驚くほど豊富な魚種が水揚げされます。さらに、日本有数の清流がもたらす川の恵みも豊か。そんな食の宝庫・宇和島の中心、宇和島城のほど近くに、今回目指す『うわじまの料理や 有明』はあります。

昭和47年(1972年)の創業。ふぐ調理の名人であった創業者が開業。二代目に引き継がれた今も、ふぐ料理をはじめ、鱧や鯛、クエなどの宇和島の海・川の幸が勢揃い。

日常使いができるお店ですが、地元の方は会食や打ち上げなどのちょっとした晴れの日に利用されているようなお店。昔の仕出し割烹的なポジションですね。

暖簾をくぐると、広々とした空間が迎えてくれました。一人で静かに杯を傾けられるカウンター席から、個室、そして100人規模の宴会にも対応できるという大広間まで。あらゆるシーンを温かく受け入れてくれる懐の深さを感じます。

ぬくもりある木材を多用し、一枚板のテーブルやカウンターは大変立派。使い込まれていても清潔感があります。

照り輝く「地焼き鰻」に舌鼓を打つ

席に着き、まずは生ビール(アサヒスーパードライ)をお願いしました。長旅の疲れを癒やす最初の一杯です。 それでは乾杯!

品書きに目をやれば、宇和島の味がずらり。看板の「宇和島鯛めし」はもちろん、焼いた魚のほぐし身と麦味噌を合わせた「さつまめし」、彩りも美しい「ふくめん」など、郷土の味が勢揃いしています。いけすで泳ぐ活魚も魅力的。宇和島ご当地食材が勢揃いしています。

数ある魅力的な料理の中から、今宵の主役に選んだのは「うなぎ」。なんとこの店では、国産養殖の鰻をはじめ、高知の四万十川や仁淀川といった日本屈指の清流で獲れた天然ものを、一年を通して用意しているというから驚きです。

うな丼 1,980円

運ばれてきたのは、風格ある丼。甘く香ばしい匂いが食欲を猛烈に刺激します。照り輝く鰻が、ごはんを覆い尽くす様は圧巻です。

『有明』の鰻は、蒸さずに焼き上げる関西風の「地焼き」。箸を入れれば、表面はパリッと小気味よく、その下の身は驚くほどふっくらとジューシー。凝縮された鰻本来の力強い旨味が、じゅわっと口いっぱいに広がります。

タレは、甘すぎず辛すぎず、鰻の風味を見事に引き立てる絶妙な塩梅。この本格的な鰻が、手頃なうな丼で味わえるのですからたまりません。

ごちそうさま

城を見上げ、歴史に思いを馳せ、老舗の味に舌鼓を打つ。宇和島城を訪れた際には、ぜひ立ち寄っていただきたい一軒です。

駅近くで昼営業は14時まで営業しているので、列車の時間に合わせて遅い昼食に、なんて使い方も自由自在。旅の計画に柔軟に組み込めるのも大きな魅力ではないでしょうか。

店舗詳細

品書き

  • 手造りじゃこ天 680円
  • ふくめん 780円
  • 宇和島鯛めし定食 1,800円
  • 握り寿司 1,650円~
  • うな丼 1,980円
  • 天然うな重 6,600円~
店名うわじまの料理や 有明
住所愛媛県宇和島市丸之内5-4-12
営業時間ランチ: 11:30~14:00
ディナー: 17:00~22:00 (L.O. 21:30)
創業1972年