本所吾妻橋『野口鮮魚店』圧巻の海鮮丼だけじゃない!仲卸直営の魚屋食堂で味わう肴と酒

本所吾妻橋『野口鮮魚店』圧巻の海鮮丼だけじゃない!仲卸直営の魚屋食堂で味わう肴と酒

本所吾妻橋の行列店『野口鮮魚店』。豊洲市場のマグロ仲卸直営だから、味もボリュームも文句なし。名物の海鮮丼は圧巻ですが、実は通が唸る逸品も。マグロ好きはもちろん、魚好きなら誰もが満足できる、下町の魚屋が営む食堂の魅力に迫ります。

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魚屋の心意気が生んだ、行列のできる食堂

東京スカイツリーを間近に望む、本所吾妻橋。大通りから一本入った場所に、昼夜を問わず人だかりのできる一角があります。ここが豊洲市場のマグロ仲卸「大宮商店」が直営する『野口鮮魚店』です。

取材時は、平日のランチのピークをずらした13時過ぎにやってきましたが、それでもこの行列。店は比較的広いので意外とすんなり入れます。今回は、待つこと10分ほどで店内へ。

店の入口は、まさに街の魚屋さん。ずらりと並んだ刺身の盛り合わせやマグロのサクやブツは、どれも驚くほど手頃な価格で、これだけでも立ち寄る価値があります。観光客だけでなく、夕飯のおかずを求める地元の方の姿も多く、地域に根ざしたお店であることが伝わってきます。

この魚屋スペースの奥に、お目当ての食堂があります。行列に並びながら、今日は何を食べようかとショーケースを眺める時間もまた、期待感を高めてくれるのです。

洗練された「板前料理」ではなく、下町らしい気前の良さがコンセプト。仲卸だからこそできる高品質な魚を、丼から溢れんばかりに盛り付ける。その圧倒的なインパクトとコストパフォーマンスが、多くの人を惹きつけています。

圧巻の海鮮丼と、必ず頼みたい仲卸の汁

生ビール アサヒスーパードライ 605円

活気あふれる雰囲気の中、まずはアサヒスーパードライの樽生で喉を潤します。 それでは乾杯!

壁に貼られた無数のメニューに目移りしますが、初めてならば、やはり一番人気の「朝一築地丼」を頼まないわけにはいきません。

朝一築地丼 2,376円 仲卸あら汁 528円

運ばれてきた丼を見て、思わず「おおっ」と声が漏れます。本マグロの中トロや脳天の串焼き、すき身、ズワイガニ、海老、帆立、イクラなど、十数種類のネタが折り重なり、ごはんがまったく見えません。これぞ野口鮮魚店の真骨頂。

丼ぶりの上にマグロ握りが載っているのには笑ってしまいます。マグロはさすが仲卸直営、とろけるような旨味がたまりません。

そして、この丼のお供に欠かせないのが「仲卸し雑汁」。その日に捌いた様々な魚のアラやガザミ(ワタリガニ)からとった出汁は、魚介の旨味が幾重にも溶け込んだ、驚くほど濃厚な味わいです。これ一杯で、お酒がぐいぐい進んでしまいそう。

私のイチオシは、ふっくら絶品の「穴子丼」

自家製穴子丼 約2,000円

マグロ好きには天国のようなお店ですが、私がここで強くおすすめしたいのは、実は海鮮丼ではありません。こちらの「活け締めの自家製穴子丼」です。

大ぶりの穴子を、余分な脂を落とすように丁寧に、そしてふっくらと炊き上げた逸品。甘すぎない上品なタレが、穴子本来の味を引き立てています。見た目のボリュームに反して、実に軽やかにぺろりと食べられてしまうから不思議です。海鮮丼の華やかさの陰に隠れがちですが、魚屋としての丁寧な仕事が光る、間違いのない一品。

お酒好きにこそオススメしたい鮮魚食堂

お酒好きの方へ。ランチのピークタイムは大変な混雑ですが、平日の夕方の開店直後など、少し時間をずらせば比較的落ち着いて過ごせます。昼はビールやハイボールが中心ですが、じっくり魚と向き合いたいものです。

行列に並ぶ価値は十分にあります。看板の海鮮丼で驚きを体験するもよし、豊富なサイドメニューに挑戦してみるもよし。お近くならば、お土産で魚介類を買って帰るのもいいですね!

下町の心意気と魚への愛情が満ちた一軒で、お腹いっぱいになりました。

店名野口鮮魚店
住所東京都墨田区東駒形4-6-9 リバーハイツワコー 1F
営業時間昼: 11:30~14:30 (L.O. 14:00)
夜: 16:00~19:00 (L.O. 18:30)
※ネタ切れなど、当日の状況により早めに閉店する場合があります。
定休日
水曜日、不定休あり
オープン2010年