移転後の記事
移転前の記事(2014年取材)
府中の誇り、磯吉(いそきち)を紹介します。
銘店多き中央線も良いけれど、京王線だってすごいんですよー。文化と酒場の成熟度は一致するもので、京王線の途中駅でもトップクラスの府中には、やはり良い酒場があるのです。
駅前の再開発で現在は京王線の高架下に仮設店舗をつくり営業されていますが、プレハブを感じさせない厚みのある雰囲気は健在。
カウンターに座り、元気な”アネゴ”的店員さんに注文すれば、それはもう割烹のようにテキパキと料理が作られていきます。
東京、老舗酒場のアイコン的存在な赤星がここの定番。乾杯!
おつまみは、日替わりのお刺身を始めとした魚料理が充実しています。
かと思いきや、定番メニューには揚げ物から肉料理まで豊富にそろっています。いいとこ取りなのが大衆酒場のいいところ♪
築地や千住といった市場近くで飲んでいる私ですが、ここの魚はそれらの酒場と同等に思える良い品が多いです。
ホヤの美味しい季節になりました。鮮度が求められるこういう食材は、昔は現地でしか食べられない珍味でした。物流の進化の恩恵は大衆酒場にも♪
このほかにも定番魚が5種類ほど。どれも500円程度でこれは多摩に暮らす魚好きが通う理由。
揚げ物も人気で、特にこの手作り感たっぷりのメンチカツがオススメ。
手のひらサイズで食べごたえもあるのですが、玉ねぎの甘さがしっかり楽しめるのがいいです。ソースをさっとかけて食べれば、酎ハイやビール、日本酒が進むこと間違いありません。
場所柄、ホッピーの取り扱いがあるのは当然。(近くに工場があります)
ちょっと気分を変えてバイスサワーなんかも珍しくてよいかな。
お客さんは地元率がほぼ100パーセント。地元の誇り、府中の飲兵衛で知らない人はいない、本当に愛されている酒場です。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)