平日の銀座でお昼から当たり前(普段は)のように飲めるバー「ロックフィッシュ」。銀座の街で20年近く続いてきました。酒類業界やバー・居酒屋ファンの間ではちょっとした有名店です。今回は移転後の新店舗の様子をご紹介します。
銀座はおそらく単位面積あたりのバーの数は日本一でしょう。間違いなくバーの聖地です。
この街は世界的に知られるオーセンティックバーやレストランバー、個性派まで勢揃い。銀座ではお昼からやっているお店も多く、平日のお昼から大人の時間を楽しむ人の姿も多く見られます。
ロックフィッシュもお昼から楽しめるバーの一軒で、なんと午後1時(土日祝は午後2時)から営業しています。むしろ明るい時間帯がメインであるかのように、夜は銀座が一番にぎやかな頃に店の明かりは消えます。
名物は、キンキンに冷やしたサントリー角ウイスキーをウィルキンソンのソーダで割る「ハイボール」。そして、料理本やグルメガイドで度々紹介される、技がきらりと光るバーフードの数々です。
ロックフィッシュは人気店ながら移転した
人気店だったロックフィッシュですが、なんと2018年に一旦閉店。これまでの店舗はビルの二階の通路を奥に進んだ、お世辞にもわかりやすいとは言えない立地でしたが、移転後はさらに奥まっています。銀座・外堀通り沿いにある飲食店ビルの空中階、地図をみていても迷いそうな立地。エレベーターを降りてからも難しい。より隠れ家という雰囲気になりました。
入り口の扉は移転前と同じデザインです。ただ、取っ手の位置が違うだけ。扉に限らず、隅々まで意匠のこだわりが感じられます。
新店舗もスタンディングカウンターがメインで、ちょっとだけテーブル席があります。伺った時間はまだ午後3時前だというのに、店内はゆったりとした夜モード全開。浮世を離れた空間はバーで飲むことの醍醐味ですね。
名物の角をつかったハイボールを頼みましょう。
キンキンに冷やしたグラスに、冷凍庫で氷点下まで冷やしたサントリー角瓶 復刻版を注ぐ。比率は1:3ほど。ウィルキンソンソーダを1本注ぎ込み、レモンをしぼるとグラスのちょうどいいラインまで立ち上がります。
ロックフィッシュですから、グラスに書いてあるマークも魚。お昼から飲んじゃっていいのか。そうした意識も美味しさのエッセンス。それでは乾杯。
ロックフィッシュの角ハイボールは格別美味しい。もしかしたら、普通の角ハイボールなのかもしれませんが、ここで飲むのは誰が言おうとも、私にとっては特別な美味しさがあります。
ロックフィッシュはおつまみを語らずしてお店の紹介はできません。
コンパクトな立ち飲みメインのお店。お店を切り盛りしているのも店主の間口さんとお手伝いをされている方だけ。それでも、ここのおつまみは角のハイボールに負けないほどに特別なのです。
料理のバリエーションは訪ねてからのお楽しみ。もちろん事前に調べれば出てきますが…。
お通しもなく、料理も気取りすぎない大衆的なものがほとんど。さくっと立ち寄り、軽くつまんで数千円という、銀座らしからぬ低価格で楽しめるのも魅力のひとつです。
筆者のおすすめはハムカツ。もちろん注文を受けてから揚げてくれます。揚げ物には角ハイボールがあう、サントリーが以前プロモーションした通りの、まさしく教科書通りの楽しみ方かもしれませんが、いいものはいい、それがロックフィッシュの感想です。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | ロックフィッシュ(ROCK FISH) |
住所 | 東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル1号館 7F |
営業時間 | 営業時間 [月~金] 15:00~22:00 [土・日・祝] 14:00~17:30 日曜営業 定休日 無休 |
開業年 | 2002年 |