カオサン（バンコク）「ショシャナ」 タイで食べるイスラエル料理

世界の料理とお酒を探求することに夢中になった2019年。この日は、タイの首都、バンコクはカオサンで、イスラエル料理に挑戦しました。

カオサン通りは、「バックパッカーの聖地」と呼ばれているエリアで、バンコクの旧市街にあります。通りの周辺はお昼から陽気なクラブミュージックを流すパブやバーが立ち並ぶほか、1泊200バーツ（日本円で約670円）を下回る非常にリーズナブルな宿泊施設が集中しています。

日中から何をするわけでもない多様な国々からの旅行者がお酒を飲み、その異文化ミックスの雰囲気に誘われ集まるバンコクの若者の姿も多くみられ、謎めいた賑わいがあります。

そんなカオサンで長く続く老舗レストランのひとつ、「ショシャナ」を訪ねます。

世界中の旅人が集うカオサンですが、交通の便はすこぶる良くありません。スワンナプーム国際空港からだいぶ離れていますし、タイ国鉄系のARL（空港連絡鉄道）やMRT（地下鉄）、高架鉄道（BTS）のいずれの駅からも遠いです。路線バスはあることにはあるのですが、ハードルはかなり高め…。

ということで、手段はこれ。タイらしく、トゥクトゥクで向かいましょう。渋滞の激しいバンコク市内を車の隙間を縫うように駆け抜けていきます。速度がかなり早く、よく揺れ、シートベルトなし。遊園地のアトラクションよりも恐怖体験かも。

カオサンには、世界中の料理店があります。「ショシャナ」もそんな一軒。イスラエル人が多く利用するゲストハウスとして創業し、食堂をはじめたのがきっかけだとお店の方。店名は、常連のイスラエル人がバラを意味する「Shoshana」と名付けたのが由来だそう。

店先のテントの下で食べるのもワイルドでよいのですが、如何せん蒸し暑いバンコクの夜。店内はエアコンが効いているので、おとなしく中へ。まずはタイの定番ビール、LEOをもらって、乾杯です。

イスラエル料理は、ユダヤ料理、地中海料理、中東料理の3つの要素からできていると、テーブルで同席した方から教わりました。ふむふむ。

日本でもイスラエル料理を食べた回数は数えるほどしかありません。タイ・バンコクでみると、なおさら異国情緒がまして心が躍ります。

メニューは公式サイトをチェック。

人気はガーリックシュリンプだそうで。ピタパンのサンドイッチ、ニンニク風味漂うペースト状の料理「フムス」、まるいツクネのようなお団子は、ひよこ豆などを原料に揚げた「ファラフェル」。楽しいですねー。大皿料理は100バーツ（日本円で約330円）前後と大変にリーズナブル。

さて、何を食べましょうか。シュニッツェルか、チキンレバーか、ビーフステーキもあります。エジプト料理のシャクシューカもあります。人懐こいウエイトレスさんが教えてくれましたが、シャクシューカはイスラエルでは朝食の定番なのだそう。

ビールと相性抜群だという、肉料理の定番、SHAWARMA（シャワルマ）をチョイス。チキン、ビーフ、羊肉から選べます。ここは個性を期待して羊肉（280バーツ）をチョイス。

サラダとフレンチフライ、そしてフムスがついた、一人飲みの贅沢セットの登場です。ドネルケバブの中東版「シャルワマ」。香辛料がしっかり効いており、それがビールを猛烈に誘います。

レオを飲んだら、つぎはチャーンビールで。アルコール類はタイの銘柄にハイネケンぐ加わるくらる程度。それでも、料理はお酒を誘うものが豊富で、しかも日中から通しでやっていますから、お昼酒にもぴったりです。

ゲストハウスからはじまったというだけあって、世界各国からの観光客が主なお客さんですが、地元風のタイ人の家族連れの姿も多く見かけたのが印象的です。値段も手頃ですしね。

ごちそうさま。

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— 塩見なゆ (@KanpaiNayu) May 3, 2020

（取材・文・撮影／塩見 なゆ　取材時期／2020年2月以前）

Shoshana restaurant
shoshanarestaurant.com
+66 2 282 9948
86 Chakrabongse Rd, Talat Yot, Phra Nakhon, Bangkok 10200 タイ
10:00～23:30（基本無休）
予算350THB