ニューカッスル(NSW)「The Lucky Hotel」 ハンターバレーの中心街で、ランチビールと蟹のハンバーガー

ニューカッスル(NSW)「The Lucky Hotel」 ハンターバレーの中心街で、ランチビールと蟹のハンバーガー

2019年11月9日

オーストラリア第6の都市、ニューカッスル。ニューサウスウェールズの州都・シドニーから北に160キロに位置し、ハンターバレーの中心地として栄えてきました。

ハンター川が南太平洋に注ぐ河口の周辺が街の中心で、1800年代からの町並みが多く残るほか、かつて造船などの第二次産業が盛んだった頃を今に伝えるレンガ造りの倉庫や工場跡地を利用して、ハーバービューのリゾート地として再整備か進んでいます。

さて、ハンターバレーと聞いてピンと来た方は、きっとワイン好き。オーストラリアを代表するワインの名産地であり、世界各地からワイン好きや酒類関係者が訪れています。ニューカッスルは、そんなハンターバレー・ワインツアーの拠点となる場所です。

「ザ ラッキー ホテル」はニューカッスルで評判のパブレストラン 。1800年代に建てられた建物をリノベーションしてあり、街の歴史を飲みながら感じることができます。

 

ニューカッスルへは、シドニー中央駅から列車でアクセス可能です。直通する列車もあり、約2時間30分の旅。シドニーから日帰り旅行も可能です。

 

人口15万人ほど。小さな街で、中心地は徒歩でめぐることができるほか、完成間もないハンター通りトラムが、鉄道駅、タウンホール、レストラン街、ビーチなど主要な観光施設をつないでいて大変便利です。

 

劇場、シティーホール、図書館などが集まるシビックパークは、どことなくイギリスのような雰囲気があります。

 

工場や操車場だった場所は、ミュージアムとして整備されています。古い建物とハイセンスなアートが融合していて、この街は本当に美しいです。

 

終点のニューカッスルビーチは、電停の名前の通り、トラムを降りたらすぐに白い砂浜があります。

 

南太平洋がどこまでも広がっています。公共の場でお酒が飲めないのが残念ですが、この景色を眺めたあとならば、いつも以上にビールが美味しくなるはずです。

 

散策を楽しんだあとは、いよいよビールのお時間です。「ザ ラッキー ホテル」は、ホテルと名前がついていますが、オーストラリアのパブはその多くが伝統的に店名に「ホテル」を入れています。これは、その昔、酒類の提供が規制されていた頃の名残で、”夜間にお酒を提供できる施設はホテルのみ”という法律があったため、簡単な宿泊設備を用意して名目上”ホテル”としていたことから。今は、宿泊施設でなくとも「ホテル」と呼んでいたり、逆に宿泊設備が整えられて本格的に泊まれるパブも多数あります。

ここ、「ザ ラッキー ホテル」は、しっかり泊まれるレストランです。

 

外観はクラシカルなヨーロッパ建築の建物ですが、店内はこの通り、広々としていてオシャレな空間が広がっています。

 

看板ドリンクは、ニューサウスウェールズのブルワリーがつくるクラフトビール。常時12種類を揃え、さらにボトルビールで世界の銘柄を置いているので、ビール好きにはたまりません。地元の方に人気なのは、ピルスナータイプだそう。

 

もちろんハンターバレーを中心としたワインも豊富です。取材時のオーストラリアドルは1ドル75円ほどで、グラスワインは700円前後といった価格帯。相対的に物価の高いシドニーと比較すると良心的です。

 

オーストラリアのパブは、キャッシュオンのカフェテリア方式。先払いでビールを受け取ってお店の奥へ。

周囲をぐるりと建物に囲まれ、以前は中庭だったという場所をガラスの屋根で覆った全天候型のビアガーデンが広がっています。めちゃくちゃ気持ちいい空間で、地元OZ(オージー・オーストラリア人)達といっしょに、ブランチビールをいただきます。

選んだビールはニューカッスルの北、ブリスベンにも近いStone & Wood BrewingのCLEAN CRISP LAGER。それでは乾杯!

 

港町という場所柄、魚介料理もあるのが嬉しいところ。フィッシュアンドチップスやチリコンカンナチョス、バーベキュー各種などスタンダードなパブフードのほか、車海老ほどの大きな海老やムール貝、ヒラメなどを入れた”GUMBO”というシーフードシチュー(A$22.00)もあります。

メニュー(ザ ラッキーホテル 公式サイトへリンク:PDF)

 

そんな中から選んだビールのお供は、ソフトシェルクラブを豪快に挟んだ、クラブバーガー。脱皮したてのワタリガニ(マッドクラブ)をさっと揚げたもの。塩コショウ中心の味付けながら、カニの旨味が強く刺激的な味で、ビールが大変によくあいます。

爪先まで柔らかく、大きく頬張って大満足の一品でした。

 

11:30から夜まで通しで営業しています。ハンターバレーを訪ねる際には、一度立ち寄られてみてはいかがでしょう。シドニーからの日帰り小旅行にもおすすめです。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

ザ ラッキー ホテル
https://theluckyhotel.com.au/
+61 2 4925 8888
237 Hunter St, Newcastle NSW 2300 オーストラリア
予算A$25.00